被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

長崎原爆ノート50「被爆クスノキ」「被爆クスノキ」は、爆心地の南東800メートルにある山王神社の境内に立つ、樹齢600年ともいわれる2本のくすのきです。くすのきは、長崎に投下された原爆の熱線で焼け焦げ、爆風で大半が飛ばされました。しかし、被爆から2か月後、焼け残った幹から新芽を出して成長し、その姿は、復興のシンボルとなりました。くすのきは、高さ20メートルあまり、幹回りは1本が6メートルもう1本は8メートルあります。幹にできた大きな空洞には、爆風で飛ばされてきた石や瓦が今も残っています。原爆の被害を物語るくすのきは、昭和44年に長崎市の天然記念物に指定されました。しかし、くすのきは、幹が腐って枯れそうになるなどし、20年ほど前からは、樹木医の専門的な治療が欠かせなくなっています。その費用をまかなおうと、地域の人たちは、「被爆クスノキ」を描いた手ぬぐいを
神社で販売するなどして治療を続け、くすのきは、いまも枝いっぱいに葉を付けています。平成26年には、長崎出身の歌手、福山雅治さんが「被爆クスノキ」を題材にした「クスノキ」という歌を発表し大きな注目を集めています。
前のページへ 1 次のページへ


▲ ページの先頭へ