被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

長崎原爆ノート49「山王神社二の鳥居」「山王神社二の鳥居」は、爆心地の南東およそ800メートルの
長崎市坂本町にあります。原爆の爆風によって、片方の柱が吹き飛ばされ、1本の柱で立っていることから「一本柱鳥居」と呼ばれています。山王神社には、原爆が投下される前、「一の鳥居」から「四の鳥居」まで4つの鳥居がありましたが、原爆の爆風が吹いた向きに平行に立っていた「一の鳥居」と「二の鳥居」の2つだけが残りました。戦後、「一の鳥居」は昭和37年にトラックがぶつかって倒れたために撤去され、いま、唯一残っているのが「二の鳥居」です。1本の柱だけで立つ「二の鳥居」は、原爆の爆風で柱の上に乗せられた笠石がおよそ13度ずれている上、柱の表面に刻まれていた神社に寄付をした人たちの名前が原爆の熱線によって溶けて消えています。鳥居の近くには、吹き飛ばされた柱が置かれています。「山王神社二の鳥居」は、原爆の被害のすさまじさを物語っているとして、おととしには、ほかの3つの被爆遺構とともに、「長崎原爆遺跡」の1つとして国の文化財、「登録記念物」となっています。
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