2022/11/25(Fri) 18:00スカート裂けちゃいました


皆さん、こんにちは。
気象予報士の佐藤です。

暖かい日が続くなぁと思ったら急に寒くなったり、色々と油断してしまう時期ですよね。
私は先日、スカートが裂けました。

 

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はいていたスカートが裂けた佐藤

 


友人と4人、牛タンを食べようと店へ入った時のことです。私はその日、下から上までファスナーがついているタイトスカートをはいていました。


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実物のスカート(正常時)

 

席へ通され、椅子をまたいだその瞬間、スカートから
「ジ……ジジジジジジ……!」
と音が聞こえました。

「え?股下にセミいる?」
と思って目線を落とすと、そこにはセミではなく、裂けていくスカートとそこから丸出しになった自分の太ももがありました。


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裂けたスカート(再現)

 

本来は、ファスナーのつまみ(「スライダー」と言うらしいです)を下げると開き、上げると閉じる仕様です。


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本来のファスナーの開閉

 

しかし、ファスナーの歯(「エレメント」と言うらしいです)の起点部分(「下止め」と言うらしいです)が外れて、裂けるチーズのごとく、下からするするとファスナーが開いてしまっているようです。いわばファスナーの逆走です。


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下止めが外れてエレメントが開いていく状態(再現)

 

 


「まずい」

咄嗟(とっさ)に脱いだコートを膝に置きながら座ったので、誰にも見られずに隠せたものの、少し動くだけで
「ジ……ジジジ……」
と、エレメントは裂けながらどんどん上まで開いていきます。友人に気づかれないようにチラッとコートをめくって見たら、もうウエストから15cmほどしか留まっていませんでした。


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裂けていくスカート(再現)


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それを確認した佐藤(再現)



この逆走ファスナーを正常に戻すには、スライダーをいったん下までおろして、もう一度エレメントを正しくかみ合わせて上げるしかありません。


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ファスナー修正イメージ



つまり、ファスナーを正規ルートでいったん全開にしなければならないのです。そんなこと、この場で牛タンを食べながらそそくさとできる所作ではありません。なので「裂けた状態を見られないようにトイレに向かう」というミッションを遂行する必要があります。

いま膝にかけているロングコートを羽織れればいいのですが、このコートを膝から離した瞬間に、私は大切な友人と社会的信用を失う恐れがあるのです。一ミリたりとも動けません。

そんなことを考えながら食べた牛タンは本当にゴムみたいな味しかしませんでした。ピンチのときに人の味覚なんて正しく機能しないようです。

 

 

 


食事が一段落したところで、私は一大決心を固めます。

「実は今、スカートが裂けていってるんだ」

友人達にカミングアウトする道を選んだのです。

あと10cm……あとたった10cmで私のスカートは下から完全に裂けて終わる……。


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スカートの終わり(再現)



今まさにこの場で起きている事件なのに、目の前の友人に現場を見せることはできません。そんなもどかしさと恥ずかしさのエレメントがかみ合いながら、焦りという名のスライダーが私の心のファスナーを駆け上がっていきます。急に何を言っているんでしょうか私は。

友人達は、とりあえず私の格好がほぼ露出狂であることをすぐに理解し、1人がストールをかしてくれました。私はそのストールを腰にはさんで垂らすことで、前を隠すことに成功しました。


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ストールを装備した佐藤(再現)

そしてコートの前を閉じて無事にトイレに行くことができたのです……!




しかし、ここでめでたしめでたしではありません。エレメントのかみ合わせがずれてしまっているのか、1人ではどう頑張ってもスライダーを下まで下ろせず、スカートを直すことはできませんでした。


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直らないスカート(再現)

 

なので同じ格好で席に戻り、そそくさと会計を済ませ店をあとにしました。そして近くの洋服店で替えのスカートを試着し、それを着たまま購入するという手段に落ち着きました。

店員の女性に事情を説明したところ
「では、お裂けになられたスカートの方をお包みしますね」
と親切に対応してくれました。

この時の私にはもう
「お裂けになられたスカートって初めて発音しただろうなぁ……」
と考える余裕ができていました。なんなら今からまた牛タンをおいしく食べることもできそうでした。


こうして「スカート裂けちゃいました事件」は幕を閉じたのですが、今振り返ると、すぐに友人達の助けを得られる状況下でよかったと思います。持つべき者は話が早くストールを持った友です。ありがとう。もし裂けたのが仕事中、しかも天気予報の最中だったら……と思うと血の気がひきます。

もう牛タンがゴム味になるのはこりごりです。皆さんも、ファスナーの調子にはくれぐれも気をつけてお過ごしくださいね。

それではまた!

投稿者:佐藤可奈子 | 

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