2023/03/28(Tue) 16:00最後のブログ

NHK長野では5年間イブニング信州を担当させていただきました。
その前から数えると8年間の長野県生活です。
1つ1つを思い返すとこんなにも心があたたかくなるのは、
どんなときにも必ず信州の皆さんがいて、あたたかな声をかけてくださったからです。
支えてくださったからです。
スタジオで温度のある言葉を届けられるキャスターになりたいと
現場を大切にしてきたつもりの5年間、信州だから、ここまで頑張ることができました。
私の心にはいつも信州の四季と皆さんがあります。
お世話になった方が多すぎて長くなりすぎてしまうので
全てをお伝えしきれないのが残念ですが、5年間を少し振り返ってみたいと思います。
お時間のある方はお付き合いくださいm(__)m

 

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祖父と祖母の出身地である飯田市でもロケをさせていただきました。
この道を、おばあちゃんも歩いていたのかなぁ。
ゆかりのある地で仕事をさせていただいて本当に幸せ者です。
このロケで判明し驚いたのですが、
小学生の頃から大好きだった半生菓子は飯田市の会社のものでした!!

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信州に春を告げる「あんずの花」。でもこのとき本当に狙っていたのは…

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花より団子!あんずの実です。プライベートでしっかり収穫まで見届けましたよ。
(初めての生あんずのおいしさに感動し親類に贈り、
ついでにアナ仲間にも押し売りしました。喜んで買ってくれました)。

※写真の皆さんには撮影時に掲載許可をいただきました。

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お伝えするのがつらくなってしまうようなニュースもありました。
やってきたコロナ禍。
花火師の皆さんが「コロナに負けないで頑張ろう」と打ち上げた花火取材では、
初めて花火を見て泣きました。

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千曲川の堤防が決壊した台風19号。
取材やボランティアで何度も通った被災現場には信じられない光景が広がっていました。
代々守ってきたりんごの木、収穫間近のりんご、畑や道路、家までもが泥水に浸かり。
スタジオで原稿を読んでいて何度も言葉に詰まってしまいそうになりました。
それでも、地道に一歩ずつ前に進んでいく様子に「人の本当の強さ」「あたたかさ」を
感じずにはいられませんでした。翌年復旧した畑では「村山早生ごぼう」も
立派に育っていました。黒岩さん!皆さん!お元気ですか?

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過酷な復旧作業の中で取材に応じてくださった、今村さん。
直売所は2年かけて、やっと再オープンさせることができました。
おいしさだけでなくお人柄にひかれて通う常連客も大勢いらっしゃいました。
おからだ大切になさってくださいね。

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復興ラジオのパーソナリティも担当させていただきました。
清水さんは地域のお母さん。
困っていることを受け止めてくれる器の大きさに私も何度も助けられました。
また相談に行ってもいいですか?

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始まりの大切な場所で、大切な人たちと。
「頑張れ!御嶽海!」

光がさし 風が泳ぎ 生きていけると そう思えた場所です。

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国際放送にもなった伊那市「蜂追い」の取材では大好きなカメラマンも、
地面をはい腕に葉をつけ(笑)頑張って撮影してくれました。リポートは、カメラマン、記者、
デスク、ライトマン、ドライバーなどたくさんのメンバーのもと成り立っています。
取材にご協力いただいた方、私たちを信じて言葉を
託してくださった方々の思いに応えられるように。
どうしたら本質を伝えられるかを夜遅くまで真剣に話し合いました。
画面に出ている私たちはほんの一部です。
プロ意識を持つたくさんの仲間がいたからこそリポートを制作してくることができました。
仲間に恵まれ幸せでした。ありがとうございます。

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時に猫をじゃらし

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時に親知らずを抜いて悲しい顔にもなりました。

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それでも、かわいい羊に懐いてもらったり

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地域で愛を持って仕事に取り組む皆さんに仕事の姿勢を教わったり

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現場の思いと感謝をイブニング信州でお伝えできることがとても幸せでした。

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「地元に活気を取り戻したい」と仕事に懸命に取り組む家高さん。
同年代が涙して地元を語る姿に私も頑張ろう、と心新たに臨んだ最後の1年。

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美しさには厳しさが必要。生まれ育った環境を考え、無理をさせないこと。
そして、現状に満足せずに上を目指すこと。
目指す過程で努力したことは必ず残る。それは自分の財産になるということ。
大切なことを教えてくださった上條さん、最後とおっしゃらずに!
横浜花博、楽しみにしています。

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地域の誇るべき場所の安全を守る。
先輩に謙虚に学び、自分の持つ力を発揮して地域に貢献する。
たくましい背中に初めての泊まり山ロケも安心して臨むことができました。
北原さん、いつまでもお元気で!

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思い返してみてもこの5年間は、カメラの前に立つ時間は1割ほどだったような(笑)
しかしお伝えしようと時間をかけても、様々な事情やタイミングで放送に
結びつかないことも何度もありました。このときも桜の取材のつもりが
3月というのに大雪が降り…。でも、雪の桜に会えました。
本村さん、ありがとうございます!あんず漬けおしいかったです!

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夏は、近くの水路までもが美しい。
みな底まで透明で、キラキラ光るのはたまに魚がピュッと通り抜けるからです。
まれに道路でサワガニにも出会い、感動しました。
皆さんと一緒に蜂追いに、漁に、夢中になる。
信州に、魅了される。

秋の紅葉ときのこ。
太陽に透けて見える赤は、この世のものとは思えない美しさ。
地面にちらほらきのこが顔をのぞかせ、ワクワクがとまらなくなります。
(これもこれも食べられる!やったー!)
心の宝石箱に大事にしまいます。

「厳しいからこそ温かい」を教えてくれたのは、信州の冬。
例えば伝統のわら細工、例えば伝統の漬物。
家族やお客さんのための丁寧な家仕事は出会う人の心をぽかぽかに。
編集作業で缶詰になり久しぶりに吸う冷たい空気のおいしいこと。
そのあと見上げる見事な夜空の輝きは、こぼれ落ちてきそうなほど。

そして、ようやく来る春の喜び。
少し気温が上がるだけでスキップしたい気持ちになります。
緑や青や桃色に染まる生命力あふれる野原や田んぼに
平和な日常がこんなにも尊いものだったと気づかされます。
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そんなうららかな春の日に、私は「イブニング信州」を卒業します。

長野県に来る少し前に、私は大切な人をなくしました。
大きな喪失感の中で始まった長野県での生活。
しかし、信州の景色が、あたたかな人が、もう一度私に生きる希望を与えてくれました。
誰かに励みを届けたいと頑張ってきたつもりでしたが、
励まされていたのはいつも私の方です。8年間、本当にありがとうございました。

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最後のリポートは今週放送予定です!

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10歳のわたし。王滝村滝越地区にて。魚のつかみ取り中です。

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@歳のわたし。
こんなに大きく育てていただきました!

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最後になりますが信州の皆さんに、あすも良いことがありますように。
きっとありますように。
きっと、あります。
それでは皆さんこれからもどうか「お元気で!」またどこかでお会いしましょう。

投稿者: 田村有葵子  | 

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