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2011年11月18日(金)

特集

漂泊の俳人 井上井月

今、密かにブームになりつつある、漂泊の俳人、井上井月。幕末から明治にかけて30年余り、伊那谷を放浪し、66歳で亡くなる。一所不在、職も持たず、家もなく、酒をたしなんでは死ぬまで句を作り続けた「幻の俳人」とも。伊那谷の豊かな自然や庶民の哀歓を描写した句を中心に1800以上の俳句を残したほか、書の達人として知られ、数多くの作品を地元に残した。後年、その書技を見た、芥川龍之介が大絶賛。後世の多くの俳人にも影響を与えたと言われる。
没後120年過ぎた今、井月を再評価しようと機運が高まっている。明後日から公開される映画「ほかいびと ~伊那の井月~」。伊那谷を放浪し続けた井月と地元の人々との関わり合いを4年かけて丹念に描いた作品だ。制作した北村監督は、伊那市出身。北村監督以外にも、井月の特異な生き方に興味を持つ人は多い。伊那の周辺では井月ゆかりの地を巡るツアーやセミナーなど開催され、井月の足跡を多くの人に知ってもらおうという活動が広がり続けている。有り余る才能から、俳諧一筋に生きた井月。番組では、漂泊の俳人・井上井月の知られざる魅力に迫る。

◆「俳句」という表現

広辞苑では、「俳句=俳諧の句」とされ、「俳句」という呼称は正岡子規の俳諧革新運動後に広まったとされている。
その一方で「江戸時代以前の俳諧の発句を含めて呼ぶこともある」と記されている。
 番組で紹介した芥川龍之介も松尾芭蕉などの時代を指し「古俳諧」と表現しているなど、子規以前は「俳諧」と呼ばれていたことはNHKとして十分承知している。その上で、今回の番組は「俳諧の世界に功績を残した井上井月が郷土・信州にいた」ことを広く伝えるのが趣旨であり、多くの視聴者に馴染みのある言葉で統一した方がわかりやすいと判断し、原則「俳句」と表現した。

◆映画公開情報について
【問い合わせ】
  • 11月20日―11月27日 伊那 旭座にて公開
    長野県 伊那市荒井錦町3400 TEL:0265-72-2188
  • 12月2日から12月7日まで  飯田センゲキで上映
    長野県飯田市中央通り1-5 TEL:0265-22-1070
  • 塩尻、諏訪、松本、長野の映画館、ホールで上映計画中です。
    東京は来年の公開になります。
◆井上井月関連に関して
【問い合わせ】

一般社団法人井上井月顕彰会
〒396-0004 長野県伊那市手良中坪1435番地イ
TEL:0265-98-0117

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