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館長ごあいさつ

 日本で初めてラジオ放送が始まったのは1925年、その電波が発信されたのは現在放送博物館がある愛宕山でした。それからまもなく100年を迎えます。NHK放送博物館は1956年の開館以来、放送機器や番組の台本を始めたとした関連文書などの貴重な資料を保存・展示することで、この国の「放送」の歴史を今に伝えるという重要な役割を担っています。

 現在放送博物館の収蔵資料は約35000件にのぼります。その全てが日本の放送技術の進化と放送文化の変遷を今に伝えるかけがえのない資料です。

 今「放送」というメディアはインターネットの普及によって変革の時代を迎えています。情報を得る手段としてこれまで主役であった「放送」の姿はこの100年を経て大きく変わり始めています。 しかしこの大きな変革の中にあっても「放送」に課せられた役割は、迅速で正確かつ何よりもすべての人たちにとって公平公正な報道をすること、また自由な表現によって豊かな文化の醸成をはかるということに変わりはありません。

 放送博物館はその責務の一つを担う施設として、幅広い世代の方々にわかりやすく楽しみながら放送技術の発展と放送文化の歴史を感じていただけるよう常に魅力的な展示に努めています。さらに今後は公共放送が運営する博物館としてその収蔵資料・施設を生かし、情報が氾濫する現代社会に生きる人たちへの、いわゆる「メディアリテラシー育成」にも取り組んでまいります。 放送博物館のある日本の放送発祥の地・愛宕山は、今も野鳥のさえずりが心地よい緑豊かな環境に囲まれています。都心では貴重な自然が残るこの地で、ぜひ「放送」の世界を体感してください。皆様のお越しをお待ちしています。

【館長だより】もご覧ください→

館長プロフィール

川村 誠(かわむら まこと)
兵庫県出身
1985年東京農工大学工学部卒 博物館学芸員資格取得
同年NHK入局、以来報道カメラマンとして名古屋・岡山・長野・福岡・映像取材部(東京)でニュース・番組取材に従事。
1995年の阪神大震災取材のほか、1998年の長野五輪では白馬会場の取材を担当し「日の丸飛行隊・スキージャンプ団体金メダル」の歴史的瞬間を撮影。25年間の現場取材経験を経て、NHKの映像・資料を保存・展開するアーカイブス部勤務時に映像音声資料の保存提供システム構築に参画。
2014年から3年間、旭川放送局局長として地域の公共放送の理解促進に取り組む。
2020年9月、放送博物館館長に就任。

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