インタビュー

衣裳店店主で登場!

クリス松村さん

36年ぶりにNHKドラマのスタジオに帰ってきました

「えっ!? あの大作に、出していただけるの?」って、初めは驚きましたよ。シーズン1の映像を拝見したら、「異次元みたいなドラマだから…やっぱり、ありえない感じの役なのかな?」って思ったんです。しかも台本をいただいて読んでみたら、「あっ、普通のセリフがある!」って。そして役はエキセントリックな感じで。衣裳を着て、またビックリしましたよ。メイクもばっちり、アクセサリーをたくさんつけられて、襟までこんなに赤くされて…イヤリングをしたのも初めてだから「痛い痛い!」って(笑)

実は、NHKさんのドラマに出演するのは初めてではないんです。1980年代に大河ドラマ「獅子の時代」という作品に出させていただいて。36年ぶりにNHKさんのドラマのスタジオに帰ってきたことになるんです。36年ですよ! でもまぁ、そのときはセリフなしエキストラとしての出演だったんですけどね。
当時は、家族に秘密で俳優目指していたので「あんまり映ったら困る」とかおかしなことを言ってたり、二枚目の役柄をやりたかったのですが、どうしても仕草も含め男っぽくできなかったんです。そういうこともあり失敗してしまいました。それが今になって全部自分をさらけ出せるようになって、そしたらこの場所へ戻ってこられた。続けていると何かがかなうときもあるんだなって…不思議な気持ちです。

いい人よりも、いわゆる悪い人のほうが大好きなんです

でも、撮影が始まって衣裳店のセットに立ったら、カチンカチンです! セリフは飛ぶし。男を演じればいいのかオネエがいいのか、悩んだりして。しかも最初は机の間でお芝居してたから身動きができなくて。ふだんしゃべるとき、身振り手振りが結構大きくてね、あれやらないと声が出ないことに初めて気付きました。それなのに自分から「ここ、こういうセリフ入れたらどうですか」とか言ってるんです(笑)。ですがそれを監督が分かってくださって、実はセリフ、増えています。

演じた役は、意地悪でコロコロ態度が変わるような嫌な感じの人だったんですよ。でもそういう役のほうがやりがいあるかな。悪い人って悲しいものを背負っていると思うから。それに、悪い部分って皆隠したがるけど本当は誰にでもある部分でしょう?いつもいろんな作品を見ていて、悪い人って無念に散っていったりするけれど、そういう人たちが最終的にはいい人に見えたりするんですよ。だから二枚目とかいい人よりも、いわゆる悪役って大好きなんです

もう一回違う役で再登場するってどう?

初めに撮影現場を見たときは「なんでしょう、これは!」と思いましたけどね、とにかくセット、技術、衣裳とすべてが半端じゃないんですよ。侍が出てくる大河ドラマだとある程度は世界観が読めるじゃないですか。でもこのドラマは、いつのどこの住人か分からない人を演じるわけでしょう? それを演出するためには、これほどまでのものをつくらなければ成立しないんだと感動しました。「精霊の守り人」の住人のひとりとしてこの中にいられることが、本当に幸せだなって思いました。

ですからね、第8回では衣裳店の店主でしたけど、台本がまだできていなかったらもう一回、違う役、違うメイクで、再登場するってどうですかね? それで、デジャヴのような感じでチャグムが「どこかで会いましたか?」って言うみたいな…(笑)。スピンオフでもいいじゃないですか。NHKさんでセリフのある役を演じたのはこれが最初ですから、これをスタートだと思って頑張らせていただきますよ。まだおじいさん役もできますからね!