インタビュー

ログサム役

中村獅童さん

ファンタジーは夢やロマンがあって好きですね

3年間続くドラマというのは、めったにないですからね。自分にとっても初めてだし、このような大作に出させていただけるのは、大変嬉しいことです。シーズン1は、僕はラストシーンに少しだけ出演させていただきました。放送を見ていたという僕の周りの人は、「一度見たらハマって毎週見続けていた」という方が結構多いんですよ。シーズン2では、ストーリーもどんどん転がっていきますし、多くの皆さんにより楽しんでもらえると思いますね。

「精霊の守り人」の世界は、歴史ファンタジーみたいな、ある種…架空の世界の時代劇っていう感じのものですよね。そもそも“歴史”自体が“ファンタジー”じゃないですか。史実といっても本当にそうかは実際のところ分からないですし、そこには夢やロマンがありますよね。歌舞伎でもファンタジックな作品がいくつもありますし、ファンタジーは好きですよ。やっぱり子どもから大人まで感動できて、楽しめますからね。

計算されたシルエットが崩れないように気を付けたい

撮影中ちらっとですが、モニターを見させていただいたんです。画(え)がね、とてもきれいでしたよ。セットもホンモノ感がすごくて、重厚で…。芝居中に使う食べ物も本当に凝っていて、美しい料理でした。ドラマ全体が非常に細かいところまでこだわっているなと感じました。

衣裳もすばらしいですね。初めて身に付けたときは、中国での映画の撮影を思い出しました。あとから写真で客観的に見ると、全体のシルエットもとても計算されてつくられていることが分かって。せっかくそうやって繊細にデザインしてつくっていただいているわけですから、シルエットが崩れないように、肘の張り方だとか、ちょっとした立ち姿も、意識して気を付けたいなと思いましたね。

監督から求められたのは “荒くれ感”!?

そういったスタッフワークのこだわりだけではなく、NHKのドラマはリハーサルもありますし、特に今回は時間をかけて撮影していますから役柄も丁寧につくりあげられます。この間のリハーサルではログサムの演技について、監督と「迫力を出すところは挑発する感じで強く」というような打ち合わせをしましたね。

実は、初めはわりと物静かに淡々と演じていたんです。ですが監督からはワイルドさを期待されていたようで、食べるシーン(第6話)では「すっごい、ムシャムシャ食べてください」と(笑)。「口に食べ物が入ったままセリフを言うことになりますけどいいですか」と聞くと、それでいいとおっしゃって。ああ、“荒くれ感”を必要とされているのだなと感じました。

ログサムは実直で、誰よりも真面目な男かもしれない

ログサムは荒々しい中に熱い魂を秘め、上を目指してまっしぐらに突っ走ってきた男だと思います。荒っぽくありつつ、言葉の駆け引きもするような頭のいい人でもあるんじゃないかなあ。…まあ、主人公のバルサから見れば敵であり、いわゆる悪役ではありますが、僕自身は、悪役だから悪ぶるということではなく、自分にとっては当たり前のことをしているだけだというふうに演じていけたらなと思いますね。

あまりやり過ぎずに、完成した作品を見てもらったときに、「あ、こいつ悪いヤツだな」と映れば最高です。その辺は悪役をやるときはいつも気を付けるところですね。ずーっと悪い人っていないから。悪い人にも時としていい部分もあるし、すごく悪くならなきゃいけないときもあるし、普通のときもあるだろうし。もしかしたらログサムという男は、実直で誰よりも真面目なのかな、なんてことも考えます。人間は誰でもいろんな局面がありますからね…まだまだ先も長いことですし、ログサムのいろいろな面を出していきたいですね。