インタビュー

トウノ役

岩崎う大さん

綾瀬さんの幼なじみ、の役 !?

「NHKのドラマの仕事が、一個入りました!」って最初マネージャーさんから聞いて。「どんな役ですか?」と尋ねたら、「綾瀬はるかさんの幼なじみの役」とだけ言われて…。なんか普通に「同じ高校に通っていた設定とかかな〜。幼なじみか〜、できるかなあ」と考えていたんです。でも、ふたを開けたら全然違う印象のもので…。マネージャー、もっとほかに伝える情報あるだろって(笑)思ったんですよね。

トウノさんは、四路街(しろがい)という街の雰囲気に合った純朴な青年で、バルサへの恋心をずっと持っているんですけど、それを素直には出せずにいるとてもシャイな男の人なんです。そんなトウノのシャイな部分は、コミカルに表現できるんじゃないかなと感じました。…僕の友達で、37年間彼女がいない人がいるんです。その人、女の人に接するときにどうしても、ちょっと挙動不審になってしまって、体がこわばるんですよ(笑)。その“こわばり”とかをマネして、役作りに利用させてもらいました。

僕自身は……そうですね、自分の好きな人が幸せならいいかな、みたいに思うお人好しなところは、トウノさんに近いのかなあ。あと、わりと身分相応なものが好きというか、あんまり高望みしないです。トウノさんもバルサに対してどっかで「…やっぱりちょっと格が違うな(笑)」みたいに感じているところはあると思うので、まあ、きっと…バルサはトウノにとって永遠の憧れです。

ホッと一息つける雰囲気を

お母さんのマーサに頭が上がらない感じとかは、トウノってマザコンでもあるんですかね。そのマーサ役が渡辺えりさんだと分かったときは、すごくプレッシャーを感じました。ベテランで演技派なので、きっとスッゴイ厳しい人だって勝手に僕の中で思って、「こんなコとやれないんだけど!」なんて言われたらどうしよう(笑)とか、どんどん妄想が膨らんでいっちゃいました。でも実際にお会いしたら全然そんなことはなくって。垣根なく接してくださって、とても楽しくマーサさんとの親子関係をやらせていただきました。

僕の心配をよそに撮影現場では皆さん親切で、東出さんに関しては、ドラマ用語っていうんですか? “シロミ” (白味・放送時にオンエアされない部分のこと)とか僕がよく分からない言葉を教えてくださいました。でも僕は、「東出さんが、ぼ、僕にこんなに親切にしてくださっている…!」という状況に舞い上がって、一向にシロミの意味が入ってこなくって(笑)。

監督さんからは、「マーサとトウノのシーンでは、厳しい体験をしているバルサやアスラがホッと一息つけるような雰囲気を出したい」と伺いました。ですので、マーサさんとの掛け合いや、セリフがないところでも、張り詰めた空気を抜くようなシーン作りを目指しましたね。僕はふだんはコントをやっていまして、ネタだとか、作り込むのが好きなんですね。そういう意味では自分がいつもやっている部分を生かしつつ参加できたかなと思います。

マーサさんから見たら、歯がゆいと思うような息子ですが、トウノさんはトウノさんなりに、何か自分にふさわしいものを求めているんだと思います。ほら、マーサさんのお店に機織りの女性たちがいるじゃないですか。トウノさんもきっと最後はあの中の誰かとうまくいって、幸せになれるんじゃないかな……。