インタビュー

ヒュウゴ役

鈴木亮平さん

何を考えているかわからないからこそ人を引き付ける

この作品は全部で3シーズンありますが、今回の2つ目のシーズンの台本をもらった段階では、僕にはヒュウゴの目的が見えなくて実はすごく悩んだんですよ。この人の言っていることのうち9割がウソだったり、でもその中に本音がちょっと入ってきたり。どこになんの意図があってこれを言ってるんだろう…って。第3シーズンの台本をいただいて今やっとスッキリしたところです。今シーズンはゴールが見えないまま格闘したので、すごく難しかったですね。

僕なりに手探りでやった中でいちばん気を付けたのは、何を考えているかを人に見せない男、という部分。そして、そこを怪しまれるのではなく、だからこそ人を引き付ける魅力があるということ。あと、僕はどんなに冷静だったり怖い役をやるときも、人間らしさを入れたいといつも考えているのですが、今回はむしろ、それを逆手に取りたいなと思いました。頭のいいヒュウゴは、ふっと見せる人間臭さや愛情でさえも、それが相手に与える心理的影響を全部わかったうえで、あえて計算ずくで出してるんじゃないかって。

悲劇から立ち直る男って色っぽいと思う

ヒュウゴの魅力はなんといっても、世界を俯瞰(ふかん)で見ているところでしょうか。実はこの人がいちばん世界を変えたいと願っていて、それをできる頭の良さも持っていて…。あと単純に、この人は男の子としてものすごく強いので、そこも好きです。原作シリーズの『炎路を行く者』にはヒュウゴの少年時代が描かれていて、そこですごく大きな悲劇を体験しているんですよね。その悲劇があったからこそ、自分が誰よりも広い世界を見てやる、世界を変えてやるって思ったんじゃないかって。そういう前向きで野心的なところもすごく好きです。

広い世界を見てきている人間ってものすごくセクシーだと思うし、魅力的だと思います。それに、悲劇を経験してそこから立ち直っていく男というのもまた、すごく色っぽいと思うんですよ。一方で、自分の理想を持っていて、前向きに自分の中の正義に生きているっていうか…。そういった部分を追求すれば、ヒュウゴの色気がにじみ出てくるんじゃないか、にじみ出てきてくれればいいなぁと思って演じています。

上橋先生に仕上がりを見てもらうのが怖いです

色気、ということでいえば、今回は目にアイラインを引いています。ヘアスタイルが結構強烈なので、最初にカツラをかぶったときに、目が細くて“和顔”の僕は負けちゃう…まるでカツラがしゃべっているみたいになっちゃうなと思って(笑)。なので、アイラインをガツンと入れてみることになったんです。あと、衣裳もスゴイんですよ。2着あるんですが、どちらもカッコいい。タルシュ帝国そのものがデザイン的にスゴイものになったので、ヒュウゴもそれに引っ張られてこの外見になっているんですよね。

髪の色やスタイル、衣裳も含め、僕が最初にイメージしていたヒュウゴの感じとは違っていた部分もあります。原作の硬派なイメージよりは、つやっぽく色っぽいヒュウゴになっているんじゃないかな。でも、このヒュウゴはこのヒュウゴとして僕は大好きなので、原作の上橋先生にも納得していただけると思ってます。先生からは「ヒュウゴは大事なキャラクターなので、お願いしますよ」ってプレッシャーをかけられたことをすごく覚えていて…(笑)。仕上がりを見てもらうのがいまだに怖いです。