インタビュー

ラウル役

高良健吾さん

最初に衣裳を見たときは「これ、着られるかな」って(笑)

ラウル王子のいるタルシュ帝国というのは、シーズン1で出てきた国々の世界観とは全然違って、近代的なイメージです。セットや衣裳には、三角とか四角とかの幾何学的な模様や、色にも金とかが使われていて、ちょっと変わっているんですよ。部下の兵たちも、顔の部分を黒く塗っていて表情がよく見えないっていうか…すごく面白いです。

僕の衣裳も独特で、最初見たときは「えっ、カッコイイけど…これ着られるかな」って(笑)。でも着てみたら、どれも全然着れたっすね。「うん、大丈夫!」って思いました。ふだんでは絶対着れない服じゃないですか。やっぱり衣裳に“着られる”のはいちばんイヤですからね…。衣裳を着たり、セットの中に入ると、やっぱり気持ちが上がります。特に今回は僕のシーンの撮影が4日間だけだったので、時間がない中、ラウルがずーっとそこで生まれ育った雰囲気を出さなくてはならなくて。衣裳やセットの力に助けられましたね。

ラウルは決して嫌いなキャラクターではない

最初にお話をいただいたとき、「この役、すごく難しいなあ」と思って。まあ、どの役もそうだとは思うのですが、今回は特に、確実に自分の中に無いものだったり、無い言葉だったり。ファンタジー作品っていわれてるけど、僕はこれ、地球上の話だと思っていて…だけどちょっと舞台っぽいというか。ラウルやタルシュ帝国の世界観には、自然な芝居というのはまったく必要ないんだろうなって。大事なのは、説得力があるかないか。でも、ラウルのセリフには説得力を持たせるには難しい言葉が多いから、どうするんだろう…って思いました。

ただ、ラウルは特別な人物というわけでは決してなく、現代にもこういう考えのやつは普通にいると思いますよ。現代に…というか日本にも、もっと近くにもいるから、起きてる事件や問題になることがたくさんあるんじゃないでしょうか。だからといって、共感できない人物ではありません。逆に近いんだと思いますよ、どの人にも。近いか…もしかしたら、同じ感覚そのものがあるか。だから怖いんだと思います、ラウルって。正義だと信じて、本当に皆を幸福にしようと思ってやってるわけだから。たとえはよくないかもしれないけど、ヒトラーだって近いものはあると思うし。怖さはある。ありますけれど、切なさも感じる。だからラウルは決して嫌いなキャラクターではないんです。

初の王子役、気持ちよくやらせていただいてます

最近はどちらかといえば、柔らかい優しい役をいただくことが増えてきたのですが、久しぶりにまたこういう役をもらえて…。以前に比べて、思ったことが形にできる気がしますが、ただ、それがいいことか悪いことかはわかりません。「ああ、今の絶対いい芝居だった」って自分で感じることが、逆に怖くもあるし…他人の人生ですからね、それを簡単に演じられるってどうなんだろうって。ま、そんなに考えすぎても仕方ないかなとも思いますが。

いろんな役をやらせてもらえる機会があるのは、ありがたいことですよね。それにラウルは、僕にとって初の王子さま役。歩いていたら勝手にドアが開いたり、止まればスッと飲み物が出てきたり…そういう点ではラクです(笑)。でも、“王子さまらしさ”とかいう高貴さは、もちろん自分だけではできなくて、周りの皆さんがそういうふうに接してくれるからこそできることですからね。気持ちよくやらせていただいています! また機会があったら、ですか? はい、やってみたいですね、次は…皇帝役かな(笑)。