インタビュー

スファル役

柄本明さん

役についてはいつもあんまり考えないんです

スファルという人は…まぁ誠実な人だという印象は受けましたよね。あと、娘シハナの関係でいえば、そのシハナが過激に走っちゃっているわけなのですが、それでもやっぱり娘はかわいくて、娘に対するその感情というのは大事なものなんでしょうね。とはいえ、役については、実はいつもあんまり考えないんです。もちろんまったく考えないということはないですし、何かを感じるのですけれども。

台本をいただいて読めば、もう大抵のことはわかりますからね。気が乗るからうまくいくわけじゃないし、気が乗らないからダメというわけでもないし。仕事ですから(笑)。我々役者というのは“潜在的失業者”であって、需要と供給の中で動いているわけです。そして運良く役をいただいて、セリフを言う。仕事ですからやるしかないんです、と言ってしまっては身もフタもないでしょうか。

芝居というのは結局…なんだろ、不自然なことをやるわけですからね。不自然なことだけど、いくらかの設定の中で自然に見えればいいんでしょうけどね…。役に対する共感とか共通点とかいう言葉ではなくて、その中で自分が自然にふるまえるように“探す作業”をするわけじゃないですか。そういったこと“探す作業”というのは、おそらくつまらなくない作業だと思うんですよね。

スタジオに入った瞬間「このドラマのスタッフには加わりたくないなぁ」って

印象深かったことといえば、ヒゲが面倒くさかったことですね。ヒゲとかカツラとかがね…つけてるとね…うざったいんです(笑)。あと、僕の衣裳は3枚くらい重なっているんですよ、いちばん上はガウンみたいな感じで。着心地は…ま、ラクだったり面倒くさかったり。でも、衣裳は皆それぞれがおもしろくて、凝ったデザインで。大変だっただろうねぇ、衣裳さん。

あと、セットがね。いちばん最初に見たときに驚いちゃったよね。僕、若いときNHKで大道具の仕事をしてたから…当時としてはずいぶんいいアルバイトで、品川(徹)さんも先輩でいてね…だもんだから、今回スタジオに入ってセットを見た瞬間「わー、これやりたくねぇなぁ」って思っちゃった(笑)。大変だもの、あれ。このドラマのスタッフには加わりたくないなぁと思いました。でも、すごいすごい。

日常とはちょっとかけ離れた世界を見ていただければ

日本でもこういうものをつくるのかぁ…お金かかるだろうな…っていうのが台本を読んだときまず思ったことです(笑)。海外でいうと「ロード・オブ・ザ・リング」とか、そういう感じなんだと思うんですけど。

こういう番組って珍しいですよね。ファンタジーをつくるというのはおもしろいし、なかなか無い試みだし。でも…これくらい規模の大きなものになると、いろいろな新しい問題にも直面するだろうから、スタッフのご苦労をすごく感じました、特に演出部にはいろいろとしわ寄せが来ている感じがしてね。うまくいい作品に出来上がって、世に出ていけばいいなと思います。

最後に番組の見どころを、ですか? うーん、自分が出演しておきながら宣伝するのは僕苦手なんですけどね…………でも、ほんとすごいです。大変なセットとか、つくり込んだ衣裳とか…スケールがすごいですよ。ふだんテレビで見るものは日常的なものが多いんだけど、それとはちょっとかけ離れた世界を見ていただければと思います…!っていう感じでどうです? なかなかうまく言えたじゃないですか、僕(笑)。