インタビュー

タンダ役

東出昌大さん

バルサとの別れから4年がたちました

シーズン1の放送から1年がたちましたが、物語の中では4年の時が流れました。チャグムがこんなに大きくなるわけですからね。タンダのほうは、シーズン2になってすごく変わったということもなく…例えば口の下の入れ墨の本数が増えるなどのヴィジュアルの変更もないのですが(笑)…原作と照らし合わせたりもしながら、ドラマでは描かれない4年の空白の間も、タンダが成長して今に至っていると考えて演じようと思いました。

バルサ役の綾瀬さんとも、この4年間のことを踏まえて、バルサとタンダの関係はどうあるべきなのかという話をしながらやっていました。ですが、やはり経年の変化ということよりは、バルサとタンダそれぞれの魅力を引き続き考えて演じていければというところに行き着いたと思います。それはシーズン1から出演している人皆が共通して考えていることではないでしょうか。

フラれてもフラれてもバルサは“魂の伴侶”

基本的には、タンダは山小屋でひとりつつましく暮らしつつ、バルサの幸せを願ってずっと我慢して待っているわけです。そんな中でも自分のスキルの向上や人々の幸せを考えながら、日々を生きている。バルサがログサム王を襲って姿を消してからも、タンダは一日も彼女のことを忘れた日はなかったし、人混みへ行けば必ず姿を探していたと思うんです。それは、女性が強くて男性が弱いという分かりやすい構図の、現代でいう草食系とかヘタレとは全く異なります。彼の信念が強いからこそできることで、そこがタンダの魅力だと思っていますね。

今までそばでバルサを見てきて、嫌いになるところがないくらいに尊敬もしているので、そういう意味で、単なる男女の仲にとどまらない、“魂の伴侶”だと僕は思っています。そして…これは思い上がりかもしれないけれど、バルサが時折タンダに弱さを見せたりするときには、「こいつには俺しかいないな」と感じているのではないでしょうか。この人しかいないと思い込むのは、バルサの全部がタンダには魅力的に映るからだと思うんです。…それなのに、バルサには毎回さらっとフラれてしまう。シーズン2ではいよいよタンダのことは眼中になさそうで(笑)。シーズン3では…見てろよ!とは思いますね。

捕らわれの身でもプラス思考のタンダ

タンダってものすごく人を見ていて……ちょっと僕、怖いなって思うくらいなんです。例えばバルサが追い詰められて、これはマズいというようなときでも、タンダは「大丈夫!」って言っちゃう。人の心の機微に気付いて、傷ついている心を和ませるために、明るく振る舞ったり自分がバカになったりできる人です。天然でなんとなくやっているわけではなく、相手を見たうえでその人のために行動できる。タンダはそれだけ分厚い人物だと感じていて、現代にいたら怖いぐらいだなって。

僕には彼のような高尚なところはありませんが、プラス思考なところ、それから人をあんまり嫌いにならないところは似ていると思います。タンダが捕らえられて逃げられない状況なのに、食事を与えられて「ありがとう!」って答えちゃうところとかは、根っからの能天気とかプラス思考でないとできないことですよね。僕はそこまで余裕があるかは分からないですけど、「今はしょうがないな」とか、いろいろなことを割り切れる性格ではあります(笑)。

皆さんの一癖も二癖もあるお芝居が楽しみ

今回の新たな出会いでもあり、課題ともなるアスラ兄妹とのシーンも、僕にとって印象に残っていることのひとつです。旅で行動を共にして、一緒に捕らわれの身にもなったチキサ役の福山くんとは、空き時間に将棋の話をしたり、プライベートでも一緒にご飯を食べたり、うちに泊まったりしていましたね。アスラ役の梨央ちゃんともいろんなゲームをしたりして結構遊びました…まあ、レベルとしては同じくらいか彼女のほうがちょっと上なのですが(笑)。大人びている部分ばかりではなく、現場でふざけちゃって怒られてしまうとか、子どもらしいところもあって、それがうれしくもありましたね。

シーズン2では、登場する国も人物も増えて世界観がさらにスケールアップしています。本当にさまざまな個性を持った人たちが出てくるので、それを演じる役者さんたちの一癖も二癖もあるお芝居が、ひとつの作品としてつながった映像を見るのが、僕にはすごく楽しみですね。皆さんもぜひ、シーズン2、シーズン3と引き続き見て、ファンタジーの世界を味わっていただきたいです。