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宮崎 観光名所の青島も走るマラソン 内藤アナウンサーが初挑戦

  • 2023年01月05日

2022年12月11日、第36回青島太平洋マラソンが開催。天候にも恵まれ、男女とも優勝者が大会記録を更新するなど、盛り上がった大会となりました。宮崎らしい海沿いを走るコースの見どころと、ゴールするまでの3時間58分間のドラマをお伝えします!   アナウンサー内藤雄介

スタートはサンマリンスタジアム

今大会の参加者はおよそ9千人。コロナ禍でしばらく自粛が呼びかけられていた沿道の応援も解禁され、スタート地点はランナーや付き添いの方で大賑わいでした。

冬のマラソンは、コンデイションによって服装に悩みますよね。場内アナウンスでは、午前8時現在の気温は8.9度という案内。予想最高気温は17度で、この時期としては高い気温。服装は「半袖」と決めました。

スタート前からすごい熱気です!

いよいよスタート!

午前9時、号砲が鳴ってスタート!この瞬間のドキドキがたまりません。「ついに祭りが始まった!」というような気持ちでしょうか。これから42.195キロという過酷な旅路が始まるというのに、この瞬間はすごく高揚するんですよね。

スタジアムを1周、反時計回りに回って、外へ出ていきます。

国道220号線バイパスへ

ヤシの木が並ぶバイパスを駆け抜けます。普段車でしか通れない道を通行止めにして走っている、それだけでワクワクします!(ランナーの方ならわかってもらえるかな?)思ったより風が強く、さらに向かい風でした。ここで体力を使うわけにはいかないと気を引き締めます。

太陽は背中側から

スタートしてすぐ、あまりの天気の良さに日焼け止めを塗ってこなかったことを悔やみました。ただ、この時点では太陽は後ろにあります。日差しのことはあまり気にせず走ることができました。

5キロ地点くらい 顔は影になってます

出た~!10キロ手前の下り坂

私が以前のWEB記事で紹介した、要注意ポイント!源藤交差点への下りです。スピードが出る出る~!

ここまでほぼ平坦だっただけに、ここで気持ちよく加速したい気分になってしまいます。しかーし!10キロ手前で足を使うわけにはいきません。冷静に走らねば。

わかりますか~? 下ってます!!

コース中、最も急な上り坂登場

大会公式ホームページに紹介されているコースの高低差を見ると、最も急な坂は大淀川を渡る橘橋のたもと。橋の中央に向かってぐぐっとせりあがっているのでやっぱりキツイですね。

WEB記事では橋の上は人が少ないから応援にもおススメと書きましたが、やはりです。ちょうど橋の中央のあたりの人影がまばら。ランナーからも見つけやすい場所かもしれません。

橋の中央付近 このあたりで応援すれば目立ちそう!

給水所で元気も補給!

途中のエイドステーションの高校生たちが元気いっぱいで、最後の最後まで途切れなく大きな声で応援してくれました。この大会で一番心に残ったことです。

カメラを向けると手を振ってくれます

最も応援に適した場所はここかも?

宮崎市役所前を通って、橘通りへ。いったん右に曲がって、楠並木通りを駆け抜けます。この先で折り返してくるのですが、帰りも同じコースを走りますので、行きの往復・帰りの往復で合計4回同じ道を通ることに。お目当ての選手に何度も声をかけたいなら、ここで応援しているのが一番かもしれません。

青が行きの往復 赤が帰りの往復  同じ道を4回通ります

さらに中心部に向かいましょう。もう沿道がすごいことになっています!大勢の方が声援を送ってくれます!

宮崎神宮前を折り返し

そのまま北上したら、宮崎神宮の一の鳥居のところで曲がって参道に入ります。NHKが見えてきた!橘通りなどと比べると道幅が狭いので、沿道から選手により近い距離で声援を送ることができます。

宮崎神宮前を折り返して17キロ地点 来た道を戻ります 

日差しは気になりませんでした

国道10号線まで戻ってきました。ここで再び考えたのが日差しの向き。今までは後ろから照らされていたのですが、折り返したら今度は斜め左前から照らされます。まぶしいかなーと思ったのですが・・・意外とまぶしくありません。もちろん帽子の効果もあるのですが、冬でも照り付ける宮崎の日差しを思ったより気にすることなくレースを進めることができました。

選手の影は後ろに伸びています

感動の補給食2選

折り返して、江平五差路を過ぎたところで配られていたキュウリの浅漬け。「宮崎はキュウリの生産量が日本一」という横断幕と、浅漬けがたくさん入った紙コップ!

食べましたがこれがおいしい!これまで栄養補給で食べていたのがスポーツドリンクやチョコレートなど甘いものが中心だったので、しょっぱい食べ物で一気に体がよみがえりました。

え?きゅうり?!
本当にきゅうりだ!

続いて、後半の210号線バイパスで配られていたのが日向夏!これがまたおいしかった。甘さと適度な酸味が口の中いっぱいに広がり、疲れでぼーっとしてきた頭がシャキッと!目の前の風景に急にピントが合う感じといったらいいでしょうか。とにかく元気が出ました。

今度は「日向夏」の看板
宮崎の景色に似合いますね!
「食べて元気が出た!」という顔

やっとの思いでスタート地点に戻ってきたら、残り10キロ

さぁ、スタート地点のスタジアムが見えてきた!いよいよゴール・・・ではなく、青島太平洋マラソンはここからが本番です。

スタート地点に戻ってきたのに・・・

最後の10キロは青島に向かって海岸沿いにある「トロピカルロード」を走るのです。

青島が見えた!
ビーチの横を駆け抜ける素晴らしいコース

ここまでスマホでたくさん撮影したり、沿道に向かって手を振ったりしながら走っていたワタクシですが、ここで時計をちらりと見るとちょうど3時間くらいでした。

あることに気づいた

残りの10キロを1キロ6分ペースで走ると、4時間を切れるかもしれない・・・。学生時代陸上部だった情熱がぐぐっと盛り上がってきました!ここで踏ん張って、いわゆる「サブフォー」を狙おう!気持ちを切り替えた私は、必死の形相で走り始めました。

急にスイッチが入った

でも苦しい!「マラソンは30キロからが勝負」とはよく聞きますが、足が自分のものでないような感覚でなかなか前に進みません。スピードも上るどころか、現状維持がやっとという状態。「もう十分頑張ったよ、4時間切れなくても仕方ない・・・」というあきらめのような気持が沸き上がってきました。その時です!私の横をあるランナーが通り過ぎていったのは。

風船に「4」の数字 この方は・・・

ペースランナーに抜かれて発奮

4時間でのゴールを目安とするペースランナーです。この人に負けたらダメなんだ!これまで漠然としかイメージできなかった4時間というタイムが、急にリアルな形となって表れたのです。私の中の闘志に火が付きました。

がむしゃらに前に出ると、とにかく手を振って前に進みました。無理を重ねた足は悲鳴をあげています。後ろからは「風船ランナー」が追いかけてきます・・・

ゴールが見えた

そして私は勝負に勝ちました。タイムは3時間58分29秒でした。

ゴール直後

大会を支えて下さった皆さんに感謝

大会の運営に携わった方々。そしてコースのすべてを通じて声援を送ってくださった沿道のみなさん。特に高校生をはじめとした青いジャンパー姿のボランティアのみなさんには本当に助けて頂きました。皆さん、とにかく明るく、最後までランナーを鼓舞してくれました。走り終えて、またすぐ参加したくなる大会は初めてです。改めて御礼申し上げます。素晴らしい思い出をありがとうございました!

ゴールの直前まで声援を送ってくれました
  • 内藤 雄介

    NHK宮崎 アナウンサー

    内藤 雄介

    2002年入局。静岡-岡山-神戸-広島-東京アナウンス室で勤務。趣味は走ることと日本茶を飲むこと。現在、宮崎暮らしを満喫中!

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