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鉄道開業150年 高千穂鉄道 廃線の旅 2022 宮崎 滑川和男アナ

  • 2022年10月11日

宮崎ふれあわない旅で2020年に訪れた、日之影町の高千穂鉄道跡。WEB特集でも多くの方にご覧頂きました。今年は鉄道150周年。改めて廃線跡を歩き、往時に思いを馳せます。ご一緒に2022年版の旅に出発しましょう。

吾味駅をスタート

一部が散策コースとして整備されている日之影町の高千穂鉄道の跡。トンガリ屋根が可愛い吾味駅を旅のスタートにします。アスファルトで舗装され道路になっている所が、かつて線路が敷かれていた場所です。

駅の待合室もかつてのまま。地元の方が手入れされていることがうかがえます。ベンチに座って時刻表を見ながら、列車を待つ気分を味わいます。

第三五ヶ瀬川橋梁

この散策コースのポイントのひとつが、第三五ヶ瀬川橋梁です。この橋はコンクリートと鉄の複合構造の橋梁で、国の重要文化財に指定されています。この絶妙なカーブの上をかつては列車が行き来していたんですね。橋の構造の赤色と湖面の緑、そして青空が織りなす調和。何枚でも写真が撮りたくなる場所です。

線路がそのまま

散策コースには線路がそのまま残されている場所もあります。雑草の勢いに埋もれがちなレールと枕木が、廃線からの年月を感じさせます。私以外に誰もいない散策コース。砂利を踏みしめる『ザッ、ザッ』という足音がやけに大きく聞こえます。

トンネルで一休み

トンネルも散策コースの一部です。トンネルの真ん中に差し掛かると、暗くて少し怖い感じがします。ここに列車がやってきたらどうしようと。ひんやりした気持ちで出口に辿り着くと、そこにはベンチ。あるはずのないものがそこにある感が満点です。腰を下ろして一休みすると、不思議な気持ちになります。列車が営業運転していたらありえない光景です。

ゴールは槇峰駅

散策コースのゴールは槇峰駅です。ここは線路に挟まれる形でホームがあり、より鉄道駅の感が強くします。時刻表やベンチもそのままですが、線路を覆いつくすように咲く花がまるで夢の世界のようで、ここでも不思議な気分に浸りました。

この散策コース、車の音もほとんどせず、鳥のさえずりが豊かに聞こえます。延岡~高千穂を結ぶ幹線道路から少し離れた場所だからなのか、訪れる人が少なく、この日も私以外に歩いている人がいませんでした。もっと多くの人にこの素晴らしい環境に触れて欲しいですね。

  • 滑川和男

    宮崎コンテンツセンター

    滑川和男

    宮崎は新人以来2度目勤務

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