2019年9月に延岡市で発生した竜巻では、500棟以上の家屋に被害が。さらに、2006年には延岡市で死者3人、負傷者143人を出す甚大な被害も。いざという時のため、備えのポイントを知っておきましょう。
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家庭でできる竜巻への備えについて、宮崎市の防災士、福元孝典さんに聞きました。
福元さんは竜巻の危険性について、「竜巻で窓ガラスなどが割れると鋭利な刃物のような形になり、突き刺さるような速さで飛んでくるので、ガラスから身を守るために家の中の窓が少ない場所に素早く移動することが重要だ」と指摘します。
福元さんの話では、比較的安全な場所として、トイレや廊下、納戸などがあげられるということです。
そして、「竜巻が起きてから逃げる場所を考えても時間がないので、家の中でどこが安全なのか事前に調べて逃げる場所を決めておくことが大切だ」と話していました。
さらに、▽窓からなるべく離れた場所で寝ることや▽頭や首などに致命傷を負わないよう頭を窓側に向けて寝ないようにすることも重要だということです。
また、窓ガラスに飛散防止のフィルムをはったり、窓に厚手のカーテンをつけるなどガラスが飛び散らないようにする対策も有効だということです。
その上で、福元さんは「何かひとつの対策をすれば安全を確保できるものではないので、できる対策を積み重ねて、少しでも竜巻への安全性を高めていってほしい」と話していました
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1991~2017年の竜巻など激しい突風の発生確認数は、全国で計458件です。(気象庁まとめ)
都道府県別では、多い順に▼北海道47件、▼沖縄県43件、▼高知県34件、▼宮崎県27件、▼秋田県25件、▼鹿児島県24件で、宮崎県は全国で4番目に多くなっています。
また、月別の発生確認数(1991~2017年)は、▼9月 110件、▼10月 70件、▼8月 61件、▼11月 42件となっています。
台風シーズンの9月に最も多く発生し、8月から10月にかけてで全体の50%以上を占めています。
発達した積乱雲が近づく兆しがある際、▽屋外にいる場合には、頑丈な建物に避難し、▽屋内の場合には、ガラスが割れるなどの被害があるため、窓のない場所などに避難することが重要です。