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こんにちは。奥貫仁美です。

この4月からも、引き続きNHK水戸放送局でお世話になることになりました。茨城で桜の季節を迎えるのは、5年目になりました。また1年、茨城のことを知り、皆さんの声が聴けることが楽しみです。

 4年間担当しました「いば6」のキャスターを卒業し、今年度は「金曜は!いばっチャオ」のキャスターを務めることになりました。心機一転、皆さんと共に、新しい番組を作っていきたいと思っています。

 今知りたい情報や番組への感想など、お待ちしています!

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また、去年から始まったコーナー「奥貫仁美と ちょっと見仏 ー地域の宝を探してー」。県内の知られざる仏像や文化財から、地域の良さを掘り起こしていこうというコーナーです。

新年度最初に取材したのは“まぼろしのお遍路”。

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江戸時代の茨城にも、四国のようなお遍路の風習があったというのです。その名も「常陸三十三観音霊場(ひたち・さんじゅうさんかんのん・れいじょう)」。水戸市から始まり県北地域、栃木県の一部も含めて33のお寺が指定されています。

 

今はあまり知られていないその風習を明らかにしようとしている人がいます。ひたちなか市在住の寺田弘道さんです。普段タクシー会社に勤務しながら、10年以上、このお遍路について調べています。

 

今回、その中でも珍しい仏像に出会えるお寺に案内していただきました。


《①大高寺》

最初に訪ねたのは、十七番札所、高萩市の「大高寺(おおたかじ)

 

ここで出会ったのが、千手観世音像。平安時代の作と伝えられ、徳一大師が作ったと伝えられています。江戸時代の書籍によると、1本の木から3体の仏像が作られ、そのうちの1体がこの大高寺の千手観音だというのです!


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《②長福寺》

2つ目のお寺は、二十番目札所、北茨城市の「長福寺(ちょうふくじ)」

 

観音堂には、見上げるほど大きな千手観音。木の根元部分から作った観音様と伝えられ、高さは3メートル15センチほど。やはり大きい…。もともと同じ地区にある「西明寺(さいみょうじ)」で1000年ほど大事に守られていたとか。

 

しかし、江戸時代に西明寺は廃寺となり、明治になって、この仏様を引き取ったのが当時の長福寺のご住職。さまざまな試練を乗り越えてきた千手観音、目の前で拝ませていただくと感謝の気持ちが込みあがってきます。

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《③粟野千手院》

最後の1体に会いに向かったのは、十九番目札所、「粟野千手院(あわのせんじゅいん)」

 

小高い丘に続く長い階段をあがると、小さなお堂がありました。その仏様は、地域の人たちが管理していたのです。

 

特別にお堂の扉を開けていただき、徳一大師が木の真ん中の部分から作ったとされる「千手観音菩薩」と対面。頭の上に宝冠をかぶった、1メートル75センチほどの千手観音様。北茨城市の文化財に指定されています。やさしげな表情に、どこか女性らしさを感じました。

 

保存会の皆さんにお話し聞く中で印象的だったのが、「この仏様が、地域の心のよりどころになっている」という言葉でした。


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1本の木から作られたという、不思議な伝説が残る3体の仏像たち。その歴史を知ると、見え方も変わります。仏像と、それにまつわる様々な伝承は、人の暮らしとともにある、地域の宝だと感じました。


ご協力いただきました、お寺や地域の皆さん、そして案内してくださった寺田さん、ありがとうございました。まぼろしのお遍路「常陸三十三観音霊場」、引き続き調べていきたいと思います!


★ちょっと報告★

見仏」と書いて「けんぶつ」と読みます。

「“みほとけ”と読むのですか?」とよく聞かれることがあります。みほとけも、素敵な響きですね。

どうぞよろしくお願い致します。

 

 

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