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『すっきりして明日を生きられる』留守電の声【音声コンテンツ Vol.8】

NHK「となりのこもりびとチャンネル」、パーソナリティーはアナウンサーの栗原望です。

NHKの取材班が、ひきこもりや生きづらさにまつわるお話を聞いて発信しています。皆さんから寄せられた声をもとに一緒に考えていきます。

取材班では、皆さんの声を聞かせていただくために、3月に1本の電話を開設しました。この電話、どんなにかけても私たち取材班がとることはありません。24時間、ずっと留守電というちょっと変わった電話なんです。

勇気を振り絞って受話器を手にしたその言葉を、ぜひ聴いてみてください。

音声が流れます

どうも。現在進行形の、ひきこもりの30歳です。外に出ても、家族がケガをしたとか、そういうことだったり、ご飯が作れないなどで、家から出てなかなか自由な時間がとれず、ほぼひきこもりに近い状態です。精神的にも結構まいっています。両親も後期高齢者ということで、本来だったら支えていかなきゃいけないだろうな、なんて思っていますが。家でひきこもってるのもそろそろしんどくなってきました。

派遣社員で働いて突然派遣、雇い止めになって以来、体(体調)を崩して、眠りが短くなっています。とてもつらいです。

私は25年間、ひきこもっております。私は不登校からひきこもりになって40代。仕事をしたこともないわけではありません。就労支援に通った事もあります。うまくはいきませんでした。

義理の両親の介護ができないことで生産性がないと言われてしまったり、「親の面倒をみれないのは人でなし」と周りから言われて、本当につらかったです。そのせいで、仕事にも出られない、周りから長男の嫁なのに何もできないと思われているようで、本当に情けないし、自分を責めてしまって、閉じこもるようになってしまいました。

2分以内でどの程度お話できるか分かりませんが、お話します。今、家で一人でいる時間がものすごく長くて、孤独や強い不安を感じています。長年、不妊治療をしており、仕事もできなくなったりして、家にこもりがちになりました。周りの同世代はどんどん妊娠していって、ますます繋がりがなくなってしまい孤独です。こういうサイトを知ることができただけでもすごく救われた気持ちでいます。

初めまして。勇気を出して電話をしてみました。私は生きづらさについて話したいと思います。私は30代後半で精神疾患を持っています。最近思うことは、玄関から外に出ればパジャマではいられないし、ちゃんと洋服を着て歩くと思います。すると、近所や周りの人からは普通の人に見えるので、突然挨拶をしたと思ったら、「今、仕事は?」とか、「全然見ないけど、何をしてるの?」って聞かれるのがすごく怖いです。私は「療養中です」と言っても、分かってもらえないので、すごく生きづらさを感じています。なかなか精神疾患を分かってもらうのは、外見からだと本当に本当に難しくて、すごくつらくてしんどくて外に出るのがとても億劫(おっくう)になります。以上になります。

お聞きいただきました留守番電話の声。いかがだったでしょうか。
ひとつひとつの声を聞いてみますと緊張のせいか声が震えているものも多かったですよね。

それだけ思いを込めて語ってくれたのではないかなと感じます。そして、受話器を持って電話を持って話すというその瞬間は、これまで一人で頭の中でぐるぐるとさまよっていた思いが言葉になった瞬間でもあるのかなと感じました。それぐらいひとつひとつの言葉がとても重くて、そして大事なものであると感じました。フリーダイヤルですので、1回2分話すことができます。何度かけても大丈夫です。ぜひ利用してもらえたらと思います。

そして、さきほど最後に紹介した「療養中でもわかってもらえないという生きづらさ」について話してくれた女性は2回目の電話で、こんなことを言ってくれました。

えっと、先ほど電話した30代の女性です。ここの電話で吐き出せたことがすごく私にとってとても勇気のいることだったり、初めての体験でした。この場を借りてありがとうございました。特にそれ以上のことは望んでいないので、ここで吐き出せたことで少しすっきりしてまた明日を生きられればいいなと思っています。では失礼いたします。さようなら。

留守番電話に寄せられた声をご紹介しました。
みなさん、どのようにお感じになったでしょうか。

私たち「#となりのこもりびと」の取材班では、皆さんの声を聞かせていただくために1本の電話を開設しました。この電話、どんなにかけても取材班がとることは決してありません。24時間、ずっと留守番電話というちょっと変わった電話になります。留守番電話のメッセージは、NHKの番組やインターネットなどでご紹介させていただくこともあります。

留守番電話フリーダイヤルはこちら0120-545-501です。ぜひ何か思ったことがありましたら、かけてみてください。

この記事のコメント投稿フォームからみなさんの声をお待ちしています。

投稿フォーム「留守電」(フリーダイヤル:0120-545-501)でも、みなさんの声を募集しています。

担当 栗原 望の
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この記事の執筆者

アナウンサー
栗原 望

みんなでひきこもりラジオMC。ラジオを通じて声を聞くひと。「こんな学校だったら」「こんな職場だったら」「こんな家庭だったら」。ひきこもり当事者の声が響くような社会になるように、みんなで一緒にできることを考えます。

みんなのコメント(1件)

感想
あおぞら
30代 女性
2023年6月8日
留守番電話で声を届けてくれた方々の話を聞いてるだけでも、「私も一人じゃない」って思えました。ひきこもってるから、外で誰にも迷惑かけてるわけじゃないのに、謎の罪悪感と自責が湧いていました。夜、眠れなくて朝が来るとむなしさを感じてたときに、この音声を聞いて、少しほっとしました。