舞台セット裏話
今回の撮影のセットデザイナーを担当した岸さんが、各セットのこだわりを振り返る!
生活が想像できる話は、プランニングするうえで人物の心情を描くための味とすることができた。
大阪府警記者クラブセットデザイン作製にあたり、1980年代に記者クラブに勤務を経験された方々にクラブ内の、レイアウト、日常の動線、什器の配置などデザインポイントを、伺っていた時に当時を懐かしむように部屋の窓ガラスがタバコのヤニで太陽が、オレンジ色に見えたこと、仕切りの壁が薄く隣室(他社)の話声や気配が聞こえてきたこと、夜回りに出るまえの給湯所での腹ごしらえなど生活が想像できる話は、プランニングするうえで重要な人物の心情を描くための味とすることができた。
緊張感ある画面が成立した。
警察関連のセットでは、演出意図としてリアルな芝居を見せるには、リアルなセットとの注文があり四面の壁と、全面天井のロケスタイルセットとした。
捜査本部、記者会見のシーンでは、捜査員、記者のぶつかり合う窮屈な距離感で緊張感ある画面が成立した。
美術スタッフは時間との戦い。
この警察セットを翌日撮影する新聞社のセットへ徹夜で組み直す。美術スタッフは時間との戦い。折しも外は雪がチラチラ凍りつくような冷え込みでしたが、スタジオ内は最後の仕上げ真っ最中。各パート喧噪極める中開始時間を迎え、撮影開始。現場は不思議な熱気と雑然とした状態が新聞社内部の空気感を醸し出していた。
トークドキュメントのセット風景。
トークドキュメントは時空を超えて、ドラマセットの記者クラブで事件をふりかえる試みです。