第1回 正義・日本人の美徳

【放送時間】
2012年2月1日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2012年2月8日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2012年2月8日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
山本博文(東京大学大学院情報学環教授)

新渡戸は、義と勇、礼や仁など、様々な武士道の徳目について解説している。新渡戸は、特に大事なものは、義と勇であり、流されずに正義を守る勇気を持つ者こそが、真の武士だと記した。また武士が目指すべき究極の目標として、忠義をあげた。新渡戸は、忠義を守ることによって名誉を得ることが、武士の到達点であるとした。つまり武士にとって、忠義とは、他人から強制されるものではなく、自己実現のあり方だったのである。第1回は、日本人の心の源流に流れる、正義感について考える。

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第2回 名誉・日本人の責任の取り方

【放送時間】
2012年2月8日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2012年2月15日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2012年2月15日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
山本博文(東京大学大学院情報学環教授)

武士は責任を取るときに切腹した。新渡戸は「腹は魂と愛情が宿る場所」だと記している。日本人は腹に魂があると考えてきた。切腹とは、真心を示す意味もあったのである。一方で切腹は、人の死を軽んじる傾向を生んだ。また部下に詰め腹を切らせ、責任の所在を曖昧にしてしまうこともあった。新渡戸は武士の勇気をたたえるとともに、陥りがちな欠点も指摘、「いたずらに死を選ぶことは卑怯であり、真の名誉は天命を成就すること」と記した。第2回では、日本人の責任感について見つめる。

名著、げすとこらむ。ゲスト講師:山本博文「日本人と武士道の全体像を示した書」
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第3回 忍耐・謎のほほ笑み

【放送時間】
2012年2月15日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2012年2月22日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2012年2月22日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
山本博文(東京大学大学院情報学環教授)

外国人にとって、日本人の行動には謎が多く、誤解を生じやすい。新渡戸が生きた時代、外国人の間では「日本人が苦しい時にほほ笑むのは鈍感だからだ」という指摘すらあるほどだった。そこで新渡戸は、武士にとって、感情をむき出しにすることは、礼に反し、勇気のない行為にあたると解説。苦しい時のほほ笑みは、自分の心の平衡を保つための手段なのだと記した。第3回では、日本人の忍耐力の秘密と、謎の行動の意味について考える。

もっと武士道
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第4回 武士道・その光と影

【放送時間】
2012年2月22日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2012年2月29日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2012年2月29日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
2012年2月29日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
2012年3月7日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2012年3月7日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
山本博文(東京大学大学院情報学環教授)
【特別ゲスト】
明石康(元国連事務次長)

新渡戸は、武士道の長所を述べるだけでなく、短所も的確に指摘した。新渡戸の武士道に対する思いとは、何だったのだろうか。最終回では、元国連事務次長の明石康さんを招く。明石さんはこれまで、国際協調につとめた新渡戸に大きな関心を寄せてきた。明石さんは、グローバル化が進む中、日本人の原点を見つめ直したいという思いが、今の武士道の人気につながっていると考えてきた。今なお私達の精神に影響を与えている武士道。その光と影について考える。

ユリナ ノ 目
ハテナ?のメール箱の回答。皆さんからお寄せいただいた“ハテナ?”のメール。番組では、代表的な質問や、多かった疑問を、講師の先生にお聞きしました。
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○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
新渡戸稲造『武士道』2012年2月
2012年1月25日発売
定価550円(本体524円)
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