第1回 自立した人間として生きろ

【放送時間】
2011年10月5日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2011年10月12日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2011年10月12日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
武田好(星美学園短期大学人間文化学科イタリア語イタリア文化コース准教授)

マキャベリは、大学を出ていないにもかかわらず、その才覚が認められ、29歳でフィレンツェ外交官に抜擢された。そして様々な国王との交渉を行った経験から、誠意だけでは問題が解決しないことを知る。43歳の時、外国の介入によるクーデターで、政府を追放されると、マキャベリは自らを奮い立たせるように、“政治論文”を書いた。それが「君主論」である。人間の現実を通して、指導者の決断とは何かを説いた君主論は、道徳論ばかりが語られていた当時の社会では、極めて画期的だった。第1回では君主論に込められたマキャベリの真意に迫る。

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第2回 リーダーの条件とは

【放送時間】
2011年10月12日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2011年10月19日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2011年10月19日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
武田好(星美学園短期大学人間文化学科イタリア語イタリア文化コース准教授)

君主論で優れた統治の例として書かれているのが、冷酷さで知られる、ヴァレンティーノ公のチェーザレ・ボルジアである。ボルジアは占領した町で側近を長官に任命、裁判の公正化などの改革を矢継ぎ早に進めた。しかし厳しい統治に住民の不満が高まると、今度は側近に罪を着せて処刑してしまった。政治の決断には、非情であっても、ぶれない勇気とタイミングが必要だと見抜いていたマキャベリは、優柔不断な指導者への警鐘として、ボルジアの判断は正しいとした。

名著、げすとこらむ。ゲスト講師:武田好「『君主論』は就職のための論文だった」
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第3回 人間関係の極意

【放送時間】
2011年10月19日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2011年10月26日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2011年10月26日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
武田好(星美学園短期大学人間文化学科イタリア語イタリア文化コース准教授)

君主論では、人間関係の極意についても多くのページが割かれている。そこには、恩恵や賞罰の与え方、様々なグループをまとめあげる技、部下への接し方、他人との距離の取り方など、具体的な方法が事細かに記されている。大衆は移り気なものだと痛感していたマキャベリは、人心をつなぎとめるためには、常に細心の注意を払うべきだと考えていた。
第3回では、人付き合いにひそむワナと、その対処法について考える。

もっと君主論
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第4回 賢い交渉のツボ

【放送時間】
2011年10月26日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】
2011年11月2日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
2011年11月2日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】
武田好(星美学園短期大学人間文化学科イタリア語イタリア文化コース准教授)
【特別ゲスト】
東郷和彦(元外交官 京都産業大学世界問題研究所長)

フィレンツェは小国で、安全保障をフランスに頼っていた。しかしフランスとの交渉は、戦費の負担をめぐり、紛糾することが多かった。そこでマキャベリは、金で譲歩する代わりに、統制のとれていないフランス軍の欠点を指摘して、しぶるフランスに同盟の維持を約束させるなど、抜群の交渉力を発揮した。
最終回では、シリーズ講師の武田好さんに加え、元外交官の東郷和彦さんを招き、君主論やマキャベリの書いた書簡を読み解きながら、政治の現場での交渉術について語る。

ユリナ ノ 目
ハテナ?のメール箱の回答。皆さんからお寄せいただいた“ハテナ?”のメール。番組では、代表的な質問や、多かった疑問を、講師の先生にお聞きしました。
NHKテレビテキスト「100分 de 名著」はこちら
○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
マキャベリ『君主論』2011年10月
2011年8月23日発売
定価550円(本体524円)
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