ずっとしこく #34 紀太理平久さん ずっとしこく #34 紀太理平さん

藤「今回ご紹介するのは、高松市で370年以上続く窯元の14代目 紀太理平(きた りへい)さんです。」

藤「緑が美しい栗林公園、このすぐそばに紀太さんの窯元があるということなんです。こんにちは。」

紀太「いらっしゃいませ。」

首藤「おじゃまいたします。はじめまして。」

紀太「紀太でございます。」

首藤「紀太 理平さん。どういう由来で?」

紀太「代々、焼き物師をしているんですけれどもその名前が“紀太 理平”なんです。」

藤「わぁ、いろんな色を使われるんですね。」

紀太「そうですね。」

首藤「黄色がパッと・・・。赤とか緑も優しく乗ってますね。」

紀太「はい。」

#理平焼を継いだきっかけは?

藤「どういうきっかけでこの世界に入られたんですか?」

紀太「主人が早くに亡くなりましたので・・・。」

首藤「ご主人は13代目ということですか?」

紀太「はい、13代目です。48歳で亡くなってるんです。」

首藤「お若いですよね。」

紀太「まだ子どもたちも一人前になってなかったので・・・。」

首藤「まずは自分で継ごうという気持ちになったんですか?」

紀太「いろんな気持ちがありましたけれどもね、主人もやり残したことはいっぱいあったと思いますし、子どもたちも将来どうなるんでしょうっていう不安もたぶんいっぱいあったと思うんですよ。代々続いている家ですから、継いでくれればいいなという希望は口には出さなくても主人も思っていたでしょうし。
何にもできなかった母親である私がやっていけば“お母さんができたらぼくもできるかな”という気持ちになるかなと。そういうのもありますね。」

陶芸を学ぶため40歳で京都の専門学校に入学 翌年「理平」の名を襲名

#襲名して苦労したことは?

藤「どんな試行錯誤を繰り返してらしたんですか?」

紀太「すぐに仕事ってできるもんでもないんですよね。」

首藤「ましてや職人技ですもんね。」

紀太「やっぱり(理平の)名前もありますし、いいかげんなものもできないし、怖いものがありますよね、仕事自体に。」

藤「でもやっぱりそこでやめよう、とはならないわけですよね?」

紀太「やめるわけにはいかない。」

努力が徐々に認められ60歳で香川県文化芸術推奨 受賞(2011年)
現在は長男の信吾さんに培った技を伝える

#どうして香川の風景を描いた?

現在の作品には香川の風景や自然を盛り込んでいる

藤「どうしてこういう作品を作ろうと思われたんですか?」

理平「やっぱり瀬戸内海は本当にきれいですよね、何度見ても。(作品に)少しだけ田舎感というか地方感があるほうがいいなと私は思うんですけれどもね。」

首藤「そこに良さがあるということですか?」

理平「ええ。そういう良さっていうのをもともと住んでいる方はそれが当たり前のように思われているんですけどね、本当にここはいいところだっていう、地元愛みたいなのを持っていただけたらなあって思いますよね。」

藤「ご自身が継がれなかったらご主人が亡くなった瞬間に理平焼は途絶えていたかもしれなくて、やっぱり今14代がいるから息子さん15代につなぐことができる。母の強さもかいま見ることができました。」

首藤奈知子の「ずっとしこく」取材日記 首藤奈知子の「ずっとしこく」取材日記

「ずっとしこく」第34回は高松市の陶芸家 紀太理平さんです。


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