ずっとしこく #33 宇和島市立吉田病院 院長 橋本治久さん ずっとしこく #33 宇和島市立吉田病院 院長 橋本治久さん

藤「今回、紹介するのは30年にわたり愛媛県宇和島市吉田町で医療に関わり続けている宇和島市立吉田病院の院長 橋本治久(はしもとはるひさ)さんです。」

#医師を目指したきっかけ

藤「よろしくお願いします。」

橋本「よろしくお願いします。」

首藤「医師を目指したきっかけというのは?」

橋本「小学校5年生の時に鉄棒をしてまして、足から鉄棒にぶら下がっていた時に、弟が飛びついてきて頭から落ちたんですよ。その時に2日ぐらい意識不明になりまして・・・。」

首藤「2日もですか!?」

橋本「はい。往診で治療はしてもらって回復したんですけれども、そういうことがありましたんで、医師を目指そうという気持ちが芽生えたんです。」

首藤「そんなきっかけで・・・。」

#医師の仕事のやりがいは

藤「どうですか? やりがいというか。どんなところに?」

本「やはり人助けをするという事でやりがいは非常に感じています。」

宇和島市立吉田病院は、地域を支える病院として、住民の健康を守り続けています

#地域医療での心がけは

藤「この30年。地域医療、地域と向き合ってこられて、どういう事を心がけてされていらっしゃるんですか?」

本「都市部の病院とはちょっと違って田舎ですので、人を大事にですね、病気だけでなくて家庭状況とか経済状況までちょっと考えていって、ひとりひとりの患者さんに合うような治療法をしていこうと思っています。」

首藤「それはでも、なかなか・・・その一人一人に時間もかかりますよね、そういう背景を伺ったりしてると・・・。」

橋本「まあ、なるべく時間をとって話をして、ニーズを拾い上げて対処していくというような心構えでやっています。」

藤「そういったなかで去年は西日本豪雨もあって、どういった被害が一番大変でしたか?」

橋本「一番大変だったのは、やっぱり水ですね。この病院でだいたい1日に30トンぐらい水が必要なんですよ。病院機能を維持するのに。」

首藤「30トン!? 一日で。」

橋本「浄水場が回復するのに半年もかかるぞ、というような事がありましたので、こりゃ大変だなと思いましたね。水の問題は、特に自衛隊の方が頑張って給水を何回も何回も宇和島からしていただいて、何とか助かりましたね。」

吉田病院は被災時も通常どおり外来を休まず続けた

本「最初の災害があって当面は気が張って皆さん頑張ってされていたんですけど、少し経ってくると、一か月ぐらいたってくると、ちょっと全体的に沈んだ気分で暮らされているなというのは肌身で感じていましたね。ストレスを話に来る方も診療中はよく経験しますね。」 首藤「何か気持ちの面で吐き出したい・・・。」

首藤「何か気持ちの面で吐き出したい・・・。」

橋本「そうですね、病院に来るとホッとするというような患者さんも結構いらっしゃいます。特に高齢で独居の方とか、やっぱり不安になりやすいですよね、ちょっとしたことで。ご高齢になりますと非常に多くの病気を抱えますのでね、なかなかすべてを治してあげるということは不可能なんですよね。そこで精神的なサポートが非常に大事になってくるなと思います。」

#愛媛・四国で暮らす人へのメッセージ

藤「愛媛、四国で暮らしている人に何か伝えたいことがありますでしょうか?」

橋本「やはり四国というのは豊かな自然に恵まれて、人情味のある人がたくさん暮らしているので、ふるさとを大事にして暮らしていっていただきたいなと思いますね。」

藤「院長の橋本先生、笑顔と優しい語り口がとても印象的でした。30年、この吉田町で地域の人たちと向き合ってこられたこと。その経験が、豪雨があった時にもきっといろいろ生かされて地域の人たちの心の支えになったんじゃないかなと思いました。」

首藤奈知子の「ずっとしこく」取材日記 首藤奈知子の「ずっとしこく」取材日記

「ずっとしこく」第33回は、宇和島市立吉田病院 院長 橋本治久さんです。


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