兼題:素麺(そうめん)


2020年7月11日(土)放送
兼題:素麺(そうめん)

(※動画は2か月間の公開です)

 

▼入選

・食欲ないと言うて素麺食うこと食うこと   ドイツばば

・さらさらときらきらと素麺を盛る      のど飴

・沢登り足袋とザイルと素麺と             紗智

 

【ポイント】おいしく・涼やかに詠む

 

 

▼ギュッと!特選

放たれてりうりう流れくる素麺    七瀬ゆきこ

 

【解説】

一句の構造に工夫があります。

「放たれて」のあとに「りうりう」とくれば、

水に放たれる魚かな? 風に放たれる鯉のぼりかな? と

一瞬思います。

次に続くのが「流れくる」 ん? 魚や鯉のぼりなら、

「流れくる」も妙だな……と思った瞬間、「素麺」という

映像が最後に出てくるのです。

素麺流し! と合点したとたん、気持ちのよい澄んだ水と

心地よい涼気が伝わってきます。

「りうりう」というオノマトペ(擬態語)が、

樋を流れる水にのる「素麺」の質感も描きます。

 

 

 

 

▼夏井いつきの添削「はじめの一歩!」

【添削前】

初帰省素麺みやげの連絡船   宮武花芳

 

【解説】

「帰省」と「素麺」が夏の季語。

この場合は、故郷に帰るということが伝わればいいので

「帰省」と書かなくても成立します。

 

【添削後】

素麺が土産帰郷の連絡船

 

【解説】

「素麺が土産/帰郷の連絡船」と斜め線のところに

意味の切れ目があります。

句またがりという型をつかって、「帰省」という

季語に近い意味を「帰郷」の一語に替えました。

 

>>夏井いつき添削「はじめの一歩!」

>>秀作・佳作・写真俳句

 

投稿時間:2020年07月13日 (月) 11時40分


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