◇ 子どもの頃の空想の世界
子どものころ、空を見上げて形を変える雲が人の顔や食べものに見えたことってありませんか?寝床で天井の木目やカーテンの透き間に恐怖を感じたりませんでしたか?大人になると知識や経験によって、あまり考えなくなりますよね。それだけではなく、日々の忙しさで、空想や夢、ちょっとした遊び心を忘れてしまった、想像力に乏しくなったと感じることはありませんか?
今回は、想像力の大切さや日々の生活の楽しさのヒントになるお話をたっぷりと伺いました。
◇ さて、今回のお客様は・・・
「ルーズヴェルト・ゲーム」が話題の直木賞作家・池井戸潤さん。そして、4月にオープンした「東急プラザ表参道原宿」を手がけられた注目の建築家・中村拓志さんをお迎えしました。作家と建築家、どちらも卓越した想像力が必要な職業です。
“想像”を積み上げて“創造”していくお二方のお仕事の話は大変興味をそそられました。
◇ 作家と建築家の想像の世界・・・
*作家・池井戸さんの場合
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あまり細かいプロットを書かない。 |
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物語の進め方は“積み上げ式”。 |
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登場人物のキャラクターも事前にきっちり決めない。 |
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後はひたすら想像で書き、キャラクターも自然に動くようにする。 |
*建築家・中村さんの場合
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人の動きやふるまい、そして目線をデザインする。 |
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木や自然に寄りそう建築を心掛ける。 |
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使う人やお客さんの感情までも想像する。 |
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頭で考えるのではなく、体を使って考える。 |
池井戸さんの想像の世界も中村さんの想像の世界もやはり並外れています。
◇ 楽しみながら想像力を鍛える
お二方の類いまれな想像力はマネできるものではありませんが、想像力を鍛えるヒントを教えていただきました。
池井戸さんに教えていただいた文章をうまく書くためのコツは、本をたくさん読むことだそうです。そして文章力ではなく“新しさ”や“オリジナリティ”が大切だとか。そのためにも読書、そして遊び心も重要なカギのようです。中村さんには想像力を使って家で心地よく暮らすために、猫のように気持ちのいい場所を探すというユニークなテクニックを伺いまいした。それはイスの位置をいつもの場所でなく、洗面所や廊下などにも置いてみる。視点を変えると光や影の違いや新しい発見も見いだせるそうです。
さらにお二方がともに時間をつくって釣りをなさっているというお話も興味深かったです。フライフィッシングの池井戸さんは出かける前から魚の行動を想像し、フライ(毛バリ)などの作り方、選び方に想像力を膨らませていらっしゃるそうです。
一方、海釣りの中村さんは、釣りをしながら、頭はいろんなことに思いをはせ、机の上ではわかない発想の源になさっているようです。お二方とも想像力の使い方は違いますが、鍛えていらっしゃることは確かで、参考になります。
松尾店主が、「想像力は思いやり」だとおっしゃっていたのも印象的でした。そして、池井戸さんは読者を楽しませるために、中村さんは施主(依頼主)や建物を利用する人々のために、想像力をフル回転させているのだということもわかりました。
ものづくりだけでなく、日々の生活や人づきあいにも想像力は重要ですね。 |