2019年02月01日 (金)みなかみで生まれたカスタネット(井口 治彦局長)


 

 みなさんはカスタネットという楽器を覚えていますか。多くの方が幼稚園あるいは保育園、また小学校で音楽の授業や合奏で使った経験があると思います。細かい分類になりますが“教育用カスタネット”と呼ばれるこの種類は、赤と青の2枚の木片が紐で結わえられ、カチカチと軽快な音を鳴らします。
 このカスタネット、全国で使われるほとんどが群馬県で作られているのです。戦後間もなくから生産が始まり、最盛時には年間200万個が作られていました。現在はみなかみ町の一軒の工場で生産が続けられています。
 材料は当初はヤマザクラでした。受注が増えたため、近隣の山で調達しきれなくなり、カエデ、イヌブナ、北米のブナと変化してきました。現在は町内の間伐材の木を使って限定生産しています。サクラといってもソメイヨシノは木の質が柔らかくてカスタネットには向いてないということで、ヤマザクラが使われます。この木はとても硬くて、音が遠くまで聞こえるのが特徴です。
 一枚の木材から丸い型を切り出し、それを削り、また紐を通す穴を細いドリルで空けていきます。その過程で使う機械はすべて手作りです。木を削っていく特殊な刃物も手作りで、研ぎも自分たちでやります。この工場では、一家三人で手際よく組み立てが行われています。一日でできる数はおよそ100個。通常のカスタネットに加えて、地元のお土産用に谷川岳やぐんまちゃんのイラストがプリントされたものも作っています。
 みなかみの木と匠の技がつまったカスタネット。このみなかみ発のカスタネットがフラメンコや世界のクラシック音楽の場でも使われるようになれば・・と願わずにはいられません。

 

20190201.JPG 完成したカスタネット

 

投稿者:井口治彦 局長 | 投稿時間:11:09

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