2018年06月27日 (水)群響、渾身のブラームス~6月定期から~(井口 治彦局長)


 

群響の6月定期が群馬音楽センターで開かれました。プログラムはブラームスの大曲が2つ、ピアノ協奏曲第二番とピアノ四重奏曲第一番のオーケストラ編曲版(編曲:アルノルト・シェーンベルク)、指揮は大友直人音楽監督です。

 

ピアノ協奏曲第二番では、独奏のイノン・バルナタン氏が気迫あふれる熱演を披露してくれました。ピアノの技巧としてかなり難易度は高い曲だそうですが、それを感じさせない名演奏でした。冒頭はホルンのソロ。本番の出だしはどんな奏者も緊張すると思いますし、特にホルンは困難な楽器とされますが、昨年11月に入団した竹村淳司さんは、見事な出だしを聴かせてくれました。終了後のふれあいトークで、竹村さんは大きな拍手に照れくさそうに話されていましたが、大友監督が“世界に誇るホルンの第一人者”と評されたことに納得しました。この曲の三楽章にはチェロの長いソロがありますが、ベテランの柳田耕治さんが朗々としたメロディを奏でられ、若いソリストの演奏と調和していました。

 

シェーンベルクは1900年代のはじめにウィーンやアメリカで活躍し、十二音技法という新たな世界を作り出した音楽家です。ブラームスの室内楽を管弦楽で表現することによってブラームスの美しさが、より大きなカーテンが風に乗って客席を包み込むような気がしました。

 

ブラームスはドイツ北部のハンブルク出身です。オーケストラや器楽だけでなく、歌曲もたくさん書き残しました。どの音楽にも骨太さを感じますが、この夜の群響は大地により深く根差したような力強さを聴かせてくれました。センターからの帰り、ずっとこの三楽章の旋律が頭の中で流れていました。

 

来月はブルックナーの第9交響曲。大友監督の先生にあたる尾高忠明さんが指揮をします。尾高さんの曾祖父は、富岡製糸場の初代工場長を務められました。群馬にかかわりのある尾高さんが、群響とどんなブルックナーを聴かせてくれるのか、今からとても楽しみです。

 

2018.0627.jpg 提供 群馬交響楽団

 

投稿者:井口治彦 局長 | 投稿時間:13:53

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