大阪の伝統食材と郷土料理 

毛馬(けま)きゅうり・水なす・船場汁・どて焼き

毛馬きゅうり

江戸時代の終わりの頃から栽培されていたという記録が残っている大阪の伝統野菜。当時毛馬村(現・都島区毛馬町)で栽培されていたため、この名がついたと伝わります。
一本の長さはおよそ30cmから45cm、太さは2㎝から3cmと、とてもスリムな細長い形をしています。一般的なきゅうりと比べて水分が少なく、歯ざわりがしっかりとしており、漬物や塩もみでよく食べられています。

水なす

主に大阪府の西南部にある泉州地域で生産される水なすは、少し丸くぽっちゃりとした形をしています。水分をたっぷりと含んでいて、浅漬けなどに最適です。江戸時代の初期から栽培されており、大阪の伝統食材として「なにわ特産品」にも認定されています。

船場汁

船場汁とは、野菜と塩漬けにした魚をたっぷりの汁で煮たもの。大根と塩さばが代表的な組み合わせで、晩秋から冬にかけての上方の典型的なお惣菜です。魚のアラや根菜といった安価な材料で作れる上に、料理時間もかからないことから、大阪の問屋街だった船場の従業員たちがよく食べていて、この名が付いたと言われています。魚から出たうまみが溶け込んだ澄まし汁は、深いコクがありながらもあっさりした後味が特徴です。

どて焼き

牛のスジ肉を味噌やみりんで長時間かけて煮込んだもの。「どて煮」ともいわれ、串カツとともに大阪の名物の一つとして知られています。もともとは鉄板で焼いていたようですが、現在では鍋で煮込むのが一般的。串刺しにしたスジ肉を味噌入りのだしで2〜3時間、弱火でじっくり煮込みます。食べる直前に、お好みで七味や山椒、ネギをかけることも。大正から昭和初期の大阪を舞台にした織田作之助の名作『夫婦善哉』(めおとぜんざい)の中にも登場するほど、庶民にも親しまれた料理です。