多種多様な食材に恵まれた長崎

九州の西北部に位置する長崎県。南・東・西の三方を海に面し、さらに五島列島、壱岐、対馬など多くの離島があることもあり、県の海岸線の長さは北海道に次ぐ全国2位を誇っています。
対馬の沖には韓国を近くに臨む長崎県は、古くから「日本の窓」として外国との交流も盛んでした。フランシスコ・ザビエルが日本で最初にキリスト教を正式布教したのも長崎で、
今でも県内には多くの教会があります。
また独特の扇形で有名な出島は、鎖国していた江戸時代に、唯一外国との貿易が許されていた場所。2016年に一部が再現され、当時の姿を垣間見ることができるようになりました。

長崎から日本に広まった様々な異国の食文化の一つとして砂糖があります。16世紀にポルトガルからカステラや金平糖などの南蛮菓子が伝えられ、やがて江戸時代にはオランダとの貿易で砂糖が大量に輸入されるようになりました。今の金額にして24億円相当の砂糖が輸入され、長崎から京都・江戸へと運ばれていったと伝えられています。
この砂糖を運んだ長崎街道は別名シュガーロードとも呼ばれ、その沿線には多くの砂糖菓子が名産品として生まれました。
今でも、長崎では客人をもてなす時には砂糖をふんだんに使った甘い料理を出す風習が受け継がれています。

長崎県沖は複雑に入り組んだ海岸線と暖流である対馬海流のおかげで、全国屈指の好漁場。あじ、さば、まだい、いさき、いかなど種類豊富な魚が年間を通して水揚げされます。その種類は300種を超え、この数は日本一とも言われています。中でもあじは、5年連続でいずれも漁獲量全国1位を誇ります。

平地は少ないながら、年間を通して温暖かつ日照時間が長いという気候を生かして様々な種類の野菜も作られています。なかでもアスパラガスは江戸時代後期に出島に伝わったことから栽培が始まったと言われ、生産量は全国トップクラス。温暖な気候の長崎では春と秋の2回収穫され、春は冬場に蓄えた養分で甘みが増し、夏は強い日差しで一気に成長するためみずみずしく柔らかいのが特徴です。
また、みかん、いちご、びわなどの果物栽培も盛んです。

さらに、5年に一度開かれる「和牛のオリンピック」と呼ばれる食肉コンテストで日本一に輝いたこともある「長崎和牛」や、近年人気を集める西海市(長崎県西北部)の豚などの畜産物も有名で、長崎県はまさに多種多様な食材が豊富な県なのです。