熊本県の食材 

トマト・赤なす・干し野菜・天草大王(あまくさだいおう)

九州の中央部に位置している熊本県。世界最大級のカルデラをもつ阿蘇山や美しい島々からなる天草の海など、すばらしい自然に恵まれています。また阿蘇山や九州山地から流れる菊池川、球磨川(くまがわ)といった豊富な水資源が全国トップクラスの名水どころを支えています。「火の国」と呼ばれる熊本ですが、熊本市では生活用水のほぼ全てで地下水を利用しているなど、「水の国」としても有名です。

豊富な水と栄養たっぷりの土壌では野菜、果樹、畜産をはじめとする質のよい農畜産物が生産されており、スイカ、トマト、夏みかんの収穫量は全国1位(2017年)を誇っています。

有明海、八代海(やつしろかい)、天草灘(あまくさなだ)に面する熊本では水産業も盛んです。春には真鯛(まだい)やあさり、夏にはあじ、いさき、車えびなど、四季によって様々な魚が水揚げされています。車えびは県の魚でもあり、天草の特産として出荷され人気を集めています。

トマト

熊本県では幅広い地域でトマトが栽培され、生産量・出荷量ともに全国1位を誇ります。おいしいトマトの栽培には欠かせない温暖な気候、豊かな土壌、きれいな水の三拍子そろっており、豊かな大地の栄養をたくさん含んだ濃厚な味わいを楽しむことができます。ヘタ近くまで赤いものほど甘くておいしいとされています。
ミニトマトの栽培も盛んで、赤色や黄色、卵形をしているものなどさまざま。栄養価も一般的なトマトよりも高いとされ、安定した糖度や酸味のバランスの良さが高い評価を得ています。
高級食材として贈答用などに重宝されている塩トマトも熊本の名産。八代(やつしろ)地域など海沿いの土壌塩分濃度が高い場所で栽培されています。糖度が通常のトマトよりも1.5倍ほどあり、りんごや桃とほぼ同じ甘さといわれています。

赤なす

熊本県のなすの収穫量は全国トップクラス。中でも赤なすは大正時代から栽培されている伝統ある食材です。赤なすの長さは30cm、太さ10㎝前後と一般的ななすよりも長くて太いことが特徴。やや赤紫色で柔らかい果肉、甘みのある優しい味わいでアクが少ないことから生でも食べることができます。

干し野菜

かつて旬の時期にしか食べられなかった野菜を長持ちさせるための工夫として考え出されたもの。この知恵により山の幸を無駄なく安定的に食べることができ、干ししいたけ、干したけのこや干しずいきなどが知られています。一般的に乾燥野菜は収穫したものを天日(てんじつ)乾燥、機械乾燥などのステップを踏み手間ひまをかけて作られますが、その細かな部分での製法は異なった工夫がこらされています。干したけのこは九州の名産で、特に油で炒めたきんぴらは絶品、煮物にも使われています。

天草大王(あまくさだいおう)

熊本が誇る地鶏で、雄大な熊本の大自然の中で通常の飼育のおよそ2倍、100日以上の月日をかけてじっくりと育てられます。「天草大王」の背丈は約90cm、体重約7kgと日本最大級で名前の通り、まるで王様のような威厳のあるたたずまいが印象的です。赤身の美しさ、弾力のある歯ごたえ、コクのある味はどれも一級品。水炊きはもちろん、鳥すき、たたき、焼き鳥、唐揚げなど様々な調理法で食べられています。この「天草大王」は昭和初期ごろに一度は絶滅してしまったものの、県が過去の文献を元に10年の年月をかけて復元に成功しました。