福島の農産物と郷土料理 

桃・きゅうり・こづゆ・かつお料理

福島県は桃の生産量が全国2位。主に福島盆地での栽培が有名です。盆地の夏特有の暑さによって葉の水分の蒸発が多くなり、甘さが凝縮されるのがおいしさの秘密です。福島県内では、雨の多い年でも、糖度が下がりにくい品種「あかつき」「川中島白桃」「ゆうぞら」が主に栽培されています。「あかつき」は県内の桃の生産量の約半分を占めていて、県を代表する品種です。近年はマレーシアやタイなどへの輸出も増えており、生産量・輸出量ともに震災前の水準を超えるほどになりつつあります。

きゅうり

福島県は夏から秋にかけての気温と適度な降雨がきゅうりの栽培に適しており、7月~9月にかけての生産量は日本一。東京や仙台といった大消費地に近く、おいしいきゅうりを新鮮なまま出荷できるのが強みです。県内一の産地は県中央部に位置する須賀川市。その須賀川市では産地ならではのお祭り、「きうり天王祭」が毎年7月14日に開催されています。このお祭りでは2本のきゅうりをお供えし、お守りの代わりとして祈祷(とう)された別の1本のきゅうりを持ち帰り、それを食べると1年間無病でいられると言われています。お供え場所の前には大きなきゅうりのモニュメントが登場し、お祭りのシンボルとなっています。

こづゆ

こづゆは福島県会津地方で古くから食べられてきた伝統的な郷土料理です。麩(ふ)、にんじん、しいたけ、里芋、きくらげ、こんにゃくなどを具材とした薄味の汁もの料理で、ホタテの貝柱から出汁を取ることが特徴です。内陸部にある会津地方では新鮮な海の幸が手に入らなかったため、干貝柱を使うのだと言われています。江戸時代の後期には会津藩の武家料理だったものが、明治初期にはお祭りや正月、お祝いの席に会津塗りのお椀で出されるごちそうとなり、庶民の間にも広まりました。現在でも冠婚葬祭には欠かせない料理となっています。

かつお料理

いわき市にある小名浜港や中之作港では、春から秋にかけて多くのかつおが水揚げされます。中でも夏は最盛期。漁師たちの威勢の良い声が港に響きます。かつおは一本釣りでの漁法が広く知られていますが、他にもまき網で一度に大量に漁獲する方法も行われています。また、福島市のかつおの消費額は全国トップクラス。刺身やたたきの他、傷みやすいかつおを長持ちさせるために火を通してしょうが醤油で食べる「かつおの焼きびたし」や、「かつおはらすの塩焼き」と言った郷土料理がよく食べられています。