青森県の食材・郷土料理 

まぐろ・帆立て・スルメイカ・りんご・長芋・にんにく・せんべい汁・いがめんち

本州の最北端に位置する青森県。東に太平洋、西は日本海、北は津軽海峡と三方を海に囲まれ、さらに津軽半島と下北半島の間には大きな内湾の陸奥湾があります。県中央部には八甲田山がそびえ、県西部には白神山地があり、東アジア最大級の規模でブナの原生林が広がる白神山地は世界自然遺産にも登録されています。
冬は豪雪地帯として知られる一方で、夏の気候は地域によって異なります。日本海側に面し、対馬海流の影響を受ける西部の津軽地方は比較的温暖。一方の太平洋側に面する南部地方ではやませと呼ばれる偏西風の影響を受け、夏場でも冷涼な気候が特徴です。
海や山の自然に恵まれた青森は農業・漁業も盛ん。野菜は出荷量日本一のにんにく、ごぼう、長芋(平成28年)をはじめ、にんじん、だいこん、トマトなど多くの野菜が栽培されています。ごぼうは県の太平洋側の地域で多く栽培され、シャキシャキとした食感が持ち味です。果物もりんごをはじめカシスやあんずは全国トップクラスの収穫量を誇り、さくらんぼ、ぶどう、西洋なしなども栽培されています。
陸奥湾で養育される帆立て、大間のまぐろ、八戸のいか、他にもサバ、ひらめ、しじみが有名です。ひらめは県の魚にも指定されるほどの代表魚で、天然のひらめは、全国有数の水揚げ量。津軽海峡の荒波にもまれて育つひらめは身が厚く、締まっているのが特徴です。

まぐろ

津軽海峡で水揚げされるまぐろはその品質から「黒い宝石」とも呼ばれ、最高級のまぐろとして世界的にも有名です。太平洋を回遊しているまぐろは最も脂がのる秋から冬にかけて津軽海峡にやってきます。そのため大間などの津軽海峡に面した地域では質の良いまぐろが水揚げされるのです。

帆立て

陸奥(むつ)湾で養殖される帆立ての生産量は全国トップクラス。青森の冷たい海水と湾特有の潮流の穏やかな海が帆立ての生育に適しています。八甲田山系の自然豊かな山々から流れ出る栄養分を多く含んだ川の水が陸奥湾へ流れ出ることで高品質の帆立てが育ちます。甘みと貝柱の厚みが特徴で、主に刺身やみそ貝焼きなどで食べられています。

スルメイカ

八戸港はいかの水揚げ量日本一。スルメイカは「夏いか」とも呼ばれ、いか漁船のいさり火は夏の風物詩。新鮮なスルメイカは透明感があり、コリコリとした食感が特徴です。刺身、煮つけ、焼き、などで調理されます。

りんご

青森はりんごの生産量が日本一で全国の約6割を占めるりんごの県。一日の寒暖差が大きい津軽地方の気候と豊かな自然に育まれた水が、実がぎゅっと詰まって甘みや酸味のバランスの良いりんごを育てます。青森で生まれた「ふじ」、「つがる」のほか、「王林」、「ジョナゴールド」などおよそ50種類のりんごが栽培されています。

長芋

青森県の長芋は日本一の出荷量(平成28年)を誇り、全国出荷量の約4割を占めています。青森で誕生した「ガンクミジカ」と呼ばれる肉づきが良い品種が有名で、南部地方を中心に広く栽培されています。色白で粘りが強く、やわらかい肉質とアクが少ないことが特徴で、全国から高い評価を受けています。近年では国内だけでなくアメリカや台湾など海外にも多く輸出されています。

にんにく

青森のにんにくも生産量日本一。国内出荷量が約7割を占めています。一つ一つが大玉で一片が大きく、雪のような白さが特徴です。在来種の「福地ホワイト」が有名で、昼夜の温度差が大きな気候が甘みのあるにんにくを育てます。

郷土料理「せんべい汁」

県の南部地方に伝わる郷土料理で主に肉や魚、きのこ、野菜からとっただし汁に、小麦粉と塩でつくられた南部せんべいを割り入れてつくります。スープと一緒に煮込むことでうまれるせんべいのモチモチとした食感が特徴です。江戸時代に主食が米から五穀に変わった際に麦せんべいが食べられ、それを汁ものの中に入れたことがきっかけとされています。八戸市内にはせんべい汁を食べることができるお店がおよそ200軒あり、地元の人々の食生活に欠かせない存在となっています。

郷土料理「いがめんち」

包丁で叩いたイカのゲソとみじん切りにしたキャベツとにんじんに小麦粉を混ぜ、油で焼くあるいは揚げた料理。新鮮な魚介類が手に入りにくい津軽地方の内陸部で貴重な海の幸を余すことなく味わうための保存食として広まりました。身の部分だけでなく、残りやすいゲソの部分も余すことなく食べきる知恵と工夫が詰まった料理です。