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健康寿命を延ばすヒント1
「ひとり暮らし」でピンピンコロリ!?

AI(人工知能)の分析から導き出された、いつまでも元気に暮らす秘密。
「ひとり暮らし」が意外なカギだった!

公開日:2018年10月11日

「健康寿命」とは、日常生活に制限なく、自立して、健康で何歳まで生きられるかを示す値。「平均寿命」との差が短ければ短いほど、死ぬ間際まで元気な「ピンピンコロリ」の人生を送ることができます。
しかし日本では、その差が男性で約9歳、女性は約12歳もあります。
つまり、その間は寝たきりや介護状態などで暮らしていることになるのです。

10月13日放送のNHKスペシャル
「AIに聞いてみた どうすんのよ!? ニッポン 第3回 健康寿命」(総合 夜9時~)では、
マツコ・デラックスさんと有働由美子さんとともに「健康寿命」の問題に挑みます。

NHKが開発した人工知能の「AIひろし」が、
のべ41万人もの65歳以上の生活習慣や行動のデータを徹底的に学習し、分析。
そこから番組スタッフが導きだした、健康寿命と平均寿命の差を短くするキーワードは「ひとり暮らし」!
元気な老後を送るための秘密に迫ります!

AIひろしは何を分析した?

アンケート
AI(人工知能)は、既知の事実を速やかに導き出すだけでなく、これまで誰も言及したことのない“意外な関係”を提示してくることもあります。

NHKが独自に開発した人工知能「AIひろし」は健康寿命を延ばすヒントを探すため、日本全国の65歳以上、のべ41万人の生活習慣や行動に関するアンケートを分析。

アンケートの質問は600問以上。10年以上にわたって追跡調査を行った膨大なデータです。
(基になったデータは、研究者などで構成するJAGES[日本老年学的評価研究機構]が調査。)
質問
AIひろしは、例えば「ジョギングが好き」にYESと答えた人が、他の600の質問のどれにYESと答えたかを調べ、「密接な関係がある」と判断した質問との間を結びつけます。
複雑にからみあったネットワーク

ベイジアンネットワークなど複数の機械学習を組み合わせて使用

すべての質問の関係、およそ18万通りを調べあげ、さらに、その質問が「健康と不健康のどちらに関係するか」を判別。

この分析の結果、AIひろしが生み出したのが、複雑にからみあったネットワーク。
これを詳しく見ていくことで、健康寿命を延ばすヒントが見えてくるのです。

“子どもと同居” より “ひとり暮らし”??

年々増加する高齢者のひとり暮らし。

「ひとり暮らし」は赤色の健康要素と多くつながる

年々増加する高齢者のひとり暮らし。
社会問題となり、「食事の偏り」「孤独死」など、ひとり暮らしというと、なにやら健康に悪そうなイメージが。

しかしAIひろしが示すのは、ひとり暮らしが、健康要素ともたくさんつながっているということでした。

「ひとり暮らし」は、青色の不健康要素だけでなく、赤色の健康要素(「友人と週4回以上会う」「体操が好き」など)と多くつながっています。
子どもと同居

「子どもと同居」は青色の不健康要素とのつながりがほとんど

それに対し、「子どもと同居」は青色の不健康要素(「1人で交通機関を使えない」「本や雑誌は読まない」など)とのつながりがほとんど、という関係がみえてきたのです。
(AIはつながりを示すだけです。因果関係は人間が読み解いていきます。)
人暮らしで誰にも気兼ねしない生活
実際にひとり暮らしのお年寄りに聞いてみると、

「友達と会ったり、予定でカレンダーがすぐいっぱいになる」
「奥さんに先立たれひとりの時間をもてあますようになってから、料理やガーデニングなど、新しいことを始めるようになった」
「ひとり暮らしでは誰にも頼れないから、買い物のために長距離を歩く」

など、ひとり暮らしになってから始めたことが、AIが示した健康要素と一致していることが多いようです。

また、「一人暮らしで誰にも気兼ねしない生活を楽しんでいる」という声も。
ストレス調査
実は、同居する方がひとり暮らしよりストレスを感じやすい、という研究があります。
子どもと同居している人からは、子どもが話を聞いてくれない、頼みごとをしても嫌がられるといった声が聞かれ、ひとり暮らしの人より、同居している人の方が、悩みが多かったのです。(調査 辻川覚志 医師)

“ひとり暮らし”で健康に生活していくためには?

 “ひとり暮らし”で健康に生活していくためには?
AIひろしは、ひとり暮らしが健康とつながっている可能性を示しましたが、「ひとり暮らしをすれば健康寿命が延びる」と因果関係を証明したわけではありません。

また「子どもと同居しているから不健康」ということでもなく、同居のメリットもあります。

しかし、これからの日本全体でひとり暮らしが増えていくのは避けられないこと。
心がふさぎ込んでしまうような、引きこもり型のひとり暮らしがある一方で、「友だちと会ってみよう」「趣味をみつけてみよう」といった心の切り替えで、健康なひとり暮らしができる可能性をAIひろしは示しています。

元気で長生きできるひとり暮らしを社会が支援したり、一人一人が明るいひとり暮らしを選べるようになることが大切なのかもしれません。

AIひろしの分析から、みなさんは、どのように考えますか?

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