ファッション・雑貨

シトウレイの蘇生コーディネート(1)
「シルエットを操るの術」

一目ぼれして買ったのに、一度も着ていない…。
そんなタンスの肥やしがヘビロテのお気に入りに大変身!

公開日:2018年9月7日

日夜ファッション道に邁進(まいしん)するシトウレイが、
あなたのクローゼットの中で日の目を見ずに眠っている洋服を、一瞬にしてお気に入りのアイテムに変えてしまう、
魔術のような「蘇生」コーディネート。

今回のテーマは「シルエットを操るの術」。そして、かわいい大人を演出する「+ーの法則」。

洋服は買ったまんまが完成型ではない!
洋服に体を合わせるのではなく、自分の体に洋服を合わせる!

今まで気づかなかった目から鱗(うろこ)のアドバイスで、クローゼットの中が宝の山に大変身します。
では、はじまりはじまり〜!

【今回の相談者】 ミュージシャンの山崎さんご夫妻

【今回の相談者】 ミュージシャンの山崎さんご夫妻
こんにちは! シトウレイです。
今回、私が蘇生するのは、小学生のお子さんがいらっしゃる山崎さんご夫妻のお洋服。
ご夫婦ともにミュージシャン。ヒーリング音楽を作っている奥様の柔らかい雰囲気と、ベーシストのご主人の遊び心も生かして、眠っていたお洋服を「蘇生」してみました!

1年間着ていない「夏物オールインワン」をヘビロテアイテムに変える!

まずは、クローゼットを断捨離中の奥様から。

「えっ! 断捨離したばかりとはいえ、これだけで夏を過ごすんですか!?」
基本的にクローゼットには “着るものだけ” という瑞穂さん。
今、1年間一度も着なかった夏物のオールインワンを断捨離するか迷っています。
一目ぼれして買っただけに捨てるのは惜しいのですが、どうも似合わない気が…。
断捨離候補のオールインワン

華奢(きゃしゃ)な女性にも悩みはあるのだ!

身長155cmと小柄で、ほっそりした体型。
マネキンが着ている姿に一目ぼれして購入したオールインワンですが、着てみると脇がダブついたり、胸元が開きすぎたり…。丈も長くてバランスがいまひとつと感じて、外に着ていく自信がないのだとか。

しか~し、サイズが合わないとなげく無かれ!
ならば、洋服のシルエットを自分の方に引き寄せればいいのです!
それにこのオールインワン、私から見るととってもポテンシャルを秘めた使えるお洋服なんです!

一瞬の魔術! シルエットを操る蘇生術!

【シトウ流蘇生術.1】 ベルトを利用した「ブラウジング」

自分の体型に合わせてシルエットを操るといっても、何も難しいことはありません。洋服も「布」ですから、つまんだり、折り返したり、シルエットを変えるのは意外に簡単。まるで一瞬の魔術です。このオールインワンのシルエットを操るには「ブラウジング」という術を使います。
ブラウジングとは、上着の腰回りの上にゆったりした膨らみをもたせること。
ひもベルトをややきつ目にに締め直し、ベルトの上に生地を引っ張り上げ、上半身に膨らみをもたせます。
するとすると…。
効果(1)大きめサイズが“あえてタプタプ”したデザインに見える
効果(2)丈が短くなり足元すっきり全体のバランスが整う

このオールインワン、股上がとても深いので、引っ張り上げても大丈夫。
これがこのお洋服のポテンシャル!

メモ

キレイのポイント
華奢(きゃしゃ)な方は手首や足首の細さを見せて強調するのがキレイに見せるポイント。

鏡を見ながら満面の笑みの瑞穂さん。
これで蘇生完了! でもいいのですが、もっともっと蘇生させますよ!

夏物だけど ニットと合わせてみる

瑞穂さん、もふもふアイテムがお好きなようで、クローゼットにはたくさんのニットが。
そう! 夏物だからといって、夏だけに着る必要はないのです!
このオールインワンを冬にも着られるように、さらに蘇生させます!

癒やし音楽を演奏する瑞穂さんのイメージにぴったりのもふもふニット。ピンク色のもふもふ付きサンダルもまるでこのコーディネートのために買ったよう。

でも、ただ着ているだけではありませんよ~。ここにも「シルエットを操る術」がかけられています。
は普通にニットを着たパターン。どこがどう違うかわかりますか?
の蘇生術を施した方が、すっきりして「こなれ感」もあると思いませんか?
その秘密はこちら…

【シトウ流蘇生術.2】 ニットの裾に逆V字をつくる

ブラウジングしているベルトに、ニットの真ん中をちょっと引っ掛けて逆Vを作ることで、ウエスト位置が上がって見え、プロポーションがキレイに見える効果もあります。こなれ感も出ますよ!

【シトウ流蘇生術.3】 襟を抜く

襟を後ろに抜いて、肩線を少し後ろにずらします。
うなじがキレイに見えて、女性の華奢(きゃしゃ)な感じが強調されます。もふもふニットは着膨れして見えがちですが、襟を抜くことでシルエットがすっきりします。
これで、夏物のオールインワンが冬にも活躍!
春夏秋冬使えるヘビロテアイテムに変身しました!
エレガントな奥様にご主人もおもわず満面の笑顔。
さあ、次はご主人のお洋服を蘇生させますよ!

「+−の法則」を使って蘇生する 若作りにならない白パンツ

51歳になる夫の真也さんの相談アイテムはこの白いパンツ。若々しくしたいと思って買ったのに、いざはいてみると、がんばってる感が出すぎる気がして、タンスの中で2年間も眠っています

かわいいアイテムが好きで、シャツなどトップスには明るめな色の柄物が多いそうですが、ボトムはスリムなブルーデニムなどダークカラーのものがほとんど。

そんな真也さんのご希望は…
大人っぽくもあり、かわいくもあり、そんなにがんばってる感も出ない白パンツのコーディネート。

うゎ~、わがままなお願いっ! って思うでしょ?
でも、そんなことないんです。大人っぽさとかわいらしさはとっても相性がいいの!

というわけで、早速、蘇生スタート!

【シトウ流蘇生術.1】 「+−の法則」で 若さと枯れ感のバランスをとる

「+ーの法則」とは

大人っぽさや枯れ感など年齢的に+(プラス)な要素と、若さやかわいらしさなど年齢的にー(マイナス)な要素をバランス良く組み合わせることで、力の抜けたこなれ感のある着こなしが生まれます。

今回はこの法則を使ってコーディネート!
ストライプや柄物など、カラフルなシャツをたくさんお持ちの真也さんのクローゼットから選んだのは…

コットンのジャケットと柄物の半袖シャツ

これであの白パンツを蘇生させます!
【+の要素】=大人っぽさ
●51歳男性の枯れ感
●ジャケットで大人っぽさを
●色味を茶系と白のツートーンに抑えて落ち着きを

【-の要素】=若々しさ
●白パンツで若々しく
●クマの柄物シャツでかわいらしさを
●足元はスニーカーでカジュアルに
いかがですか? 年齢的な+とーの要素をバランス良くとりいれた力の抜けた大人のカジュアル。実はパンツのはき方にも秘密があります。
おじさんがパンツをはくときの極意、最後にご紹介しますね!

【シトウ流蘇生術.2】 おじさんのパンツはきこなしの極意

ベルトの上端は おへそより指3本分下に

ベルトをやや低い位置にすると、力が抜けたこなれ感のある、はきこなしになります。
奥様「いつもと雰囲気が全然違う。すごく新しい感じ、爽やかで素敵!」

奥様も変身したご主人に大満足。
この秋は、ぜひこの蘇生アイテムを着て、二人でお出かけしてくださいね!

教えてくれた人

シトウ レイ

  • ストリートスタイル フォトグラファー/ ジャーナリスト

プロフィール

世界各国のストリートスナップを 撮り続ける日本を代表する フォトグラファー。ファッション誌で カメラマンとして活躍後、Webサイト『STYLE From TOKYO』を立ち上げ 東京のストリートファッションを 世界に向けて発信。自身も ストリートファッション写真の権威 『The Sartolialist』の著書に特集を 組まれるなど、ファッションアイコンとしても注目されている。