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料理

災害時 用意しておきたい水や食料の
量・ポイント・保管場所

災害時のために準備しておいたほうがいいのは、日常食の延長にある食材。
置き場所のポイントも紹介します。

公開日:2018年8月31日

地震や台風、大雨などによって起きる災害。
そんな災害時に備えて、食料の備蓄をしていますか?

水はいったいどれくらい必要?
どんな食料を準備すればよい?

どういったものをどれくらい用意しておけばいいのか、具体的に紹介します。

災害時のための食料の備蓄 どんなものをどれくらい?

内閣府は南海トラフ巨大地震の対策として、1週間分以上の食料の備蓄が望ましいとしています。
1週間という期間を考えると、体だけでなく、精神的な健康を保つために、自分の好みにあった、食べなれている「災害食」を準備する必要があります。
災害が起こったとき、それはとてもストレスの多い環境。
そんなときこそ、「自分が食べたいもの」「食べられるもの」が大切なのです。

災害食には、普段使う食材で、常温で保存可能な食品が適しています。
また、食料・飲料水にあわせて、それを調理するための熱源の準備も忘れずに。

災害時に用意しておくべき 1週間分の食材(1人分)

わかりやすいように、1人分、1週間の分量を主食、副食、水で単純化して紹介します。また用意しておくといい、おすすめの食材も参考にして備えましょう。
家具の下敷きになったり、浸水したりしても中身が傷まないように、しっかりした容器のものを選びましょう。

●主食・・・・米  2kg

1食1膳と換算して、米1.57kg。
災害直後に便利な、加熱せずに食べられるレトルトのおかゆや、バラエティーをもたせるために麺類やパンなど、好みものを組み合わせてもOK。
麺類のなかでは、早ゆでのパスタがおすすめ。パスタはゆで汁がしょっぱくならないので、ゆで汁にスープのもとを入れてスープパスタにすると、水のむだもなく、味のアレンジもできます。
おかゆは、味のアレンジも可能な白いおかゆがおすすめ。

●副食・・・・魚や肉の缶詰  21缶

たんぱく質の補給のため、魚や肉の缶詰を1食に1缶と考え、21缶。
そのまま食べることを考えて味がしっかりついた缶詰を選びがちですが、水煮缶もおすすめ。ポン酢やマヨネーズなど調味料を足して自分の好きな味付けにできます。

●水・・・21リットル

飲料水は、1日1リットルと考えて7リットル。残りの14リットルは、調理用です。全体の3分の2は、水。残りは、お茶やジュースなどを加えると、料理の幅も広がります。
ビタミン補給に野菜ジュースを1日1本分入れるのもおすすめ。ただし、糖分の高いジュースは1日500ミリリットル以内にしましょう。

【用意しておくといいおすすめの食材】

素材の缶詰

野菜代わりになる、大豆やひじきなど素材の缶詰。
好みの味付けにしたり、味のバラエティーを増やしたりすることで、被災生活のストレスを減らすことができます。

乾物

たんぱく質が豊富な高野豆腐やお麩(ふ)、食物繊維とカリウム豊富な切り干し大根がおすすめ。高野豆腐には不足しがちなビタミンB1、B2 も含まれています。

粉もの

たんぱく質が補充できるきな粉や、たんぱく質とカルシウムを含むスキムミルク。スキムミルクは傷みやすい牛乳の代わりになり、ビタミンB1、B2も含んでいます。

その他

災害時にはカルシウムやビタミンが不足しがち。小魚のおつまみでカルシウムを、ナッツでビタミンやミネラルを補給するのもよいでしょう。味がついたおつまみは塩分が強いので、素焼きのものなど塩分が控えめなものを。
また災害時は、お弁当や缶詰などで、食塩の摂取が多くなりがちになります。塩分を輩出してくれるカリウムが多く含まれていて、食物繊維も豊富なプルーンもおすすめです。
食べ物で摂れない場合は、サプリメントで摂取するのも有効です。

備蓄食材の保管場所

分散備蓄を!

キッチンに置く場所がないとお悩みの方も多いのでは? 実はすべてをキッチンに保管せず、バラバラに備蓄するのがおすすめです。
1か所に集中させると、その場所が使えなくなることがあるかもしれないからです。

本棚や押し入れの衣装ケースなどにも分散して、缶詰やレトルト食品、水などの備蓄をしましょう。重い水などは下段に入れるのもポイント。衣装ケースに入れると、意外に楽に引き出せます。
家屋が倒壊して家に入れない場合も考えて、屋外にある物置に保管するのもよいでしょう。ただし、空調がないので、夏の高温・多湿や雨漏りなどに耐えられるものに絞ります。

また、水害を想定して、1階と2階に分けておくのもよい方法です。

備蓄品の入れ替えのときに、品質の変化を確かめましょう。

教えてくれた人

今泉 マユ子

  • 管理栄養士・防災士

プロフィール

日本栄養士会災害支援チーム(JDA-DAT)に所属し、管理栄養士、防災士、災害食専門員、水のマイスターなどの資格を生かし、 防災食アドバイザーとして幅広く活動している

教えてくれた人

石川 伸一

  • 宮城大学食産業学部准教授

プロフィール

食品や栄養成分の研究者。専門は分子食品学、分子調理学、分子栄養学。東日本大震災の経験をした災害食の達人。研究室に常に食品を備蓄して、災害時のリハーサルを兼ねて研究所で昼ご飯をつくっている。