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みそを上手にとって健康生活

身近なみそですが、実は免疫力強化、
コレステロール低下、抗酸化作用のほか、
がん予防にも期待。

公開日:2017年11月17日

江戸時代のことわざに「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」というものがあるそうです。
昔の人は、みその優れた健康効果を経験的に知っていたのでしょうね。
現代の研究でも、みそには、抗酸化物質が含まれていて、
病気や老化の原因となる活性酸素を消去してくれること、
さらには抗がん作用も期待できることもわかってきたそうです。
ぜひ、みその免疫パワーを上手に取り入れましょう!

なぜ、みそは健康にいいの?

【免疫力を保つ】

【免疫力を保つ】

免疫力を正常に保つには、免疫細胞の材料になるたんぱく質を十分にとる必要があります。かつては、あまり肉を食べなかった日本人にとって、みそは米とともに重要なたんぱく資源でした。

【うれしい働きがたくさん】

また、みそにはたくさんの機能性成分が含まれています。
・コレステロールを下げる。
・胃潰瘍の予防。
・メラニン生成の抑制。
・抗酸化作用。
といったうれしい働きが知られています。

【善玉菌を増やし、活性酸素を減らす】

みそには、メラノイジンという抗酸化物質が含まれています。メラノイジンとは、みそが時間をかけて発酵・熟成する中でアミノ酸や糖類が反応してできた色素成分で、食物繊維のような働きをして、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らしてくれます。また、病気や老化の原因となる活性酸素を減少させる働きももっています。
さらにメラノイジンは、コレステロール低下作用や、血糖値の著しい上昇の抑制やインスリンの分泌亢進(こうしん)作用などが知られています。

【抗がん作用も期待?】

国立がんセンター研究所の故・平山雄博士が日本がん学会で「みそ汁が胃がんの死亡率を減少させる」という大規模疫学調査の結果を発表したのは1981年のこと。
これは毎日みそ汁を飲んでいる人は、時々飲む人や飲まない人に比べて、胃がんの標準的な死亡率が低い傾向がみられたというものです。
その後、大学や国の研究機関でもさまざまな研究が重ねられました。みそ汁をたくさん飲む人ほど乳がんの発生率が減少する傾向にあるという厚生労働省研究班の調査結果もあり、がんの予防効果が期待されます。
また、その後の研究で、みその発酵過程で生成する脂肪酸エチルが発がん物質の効力を低下させていることがわかりました。乳がんについては、みそが熟成することによって女性ホルモンににた働きをするイソフラボンが変化し、がんの抑制効果がより高まるのではないかと推定されています。

みそを上手にとるコツ

【空気にふれないように保存】

みそは時間とともに、また、温度が高くなるほど発酵が進み、色や香りが変化していきます。空気に触れると好気性菌が繁殖して風味が落ちてしまいます。空気に触れないように表面をラップなどで密着させて冷蔵庫で保存するとよいでしょう。
長く保存したいときは、冷凍することもできます。

【みそ汁にはミネラル豊富な具を】

カリウム、カルシウム、マグシウムなどのミネラル類はナトリウムを排泄する働きがあります。塩分の気になる人は、みそ汁の具に、ミネラルの多い具を意識してみるのも手です。
芋類、青葉、大豆製品、海藻、切り干し大根などは、みそ汁にぴったりの具です。

【みそはグラグラ煮立てない】

みその香り成分は、沸騰させると失われてしまいます。香りのよいみそ汁をつくるには、だしで具を柔らかく煮てから火を弱めてみそを溶き入れ、再び火を強めて煮立つ寸前に火を止めます。
みそ煮も、みその半量を最初に入れて材料を煮、仕上げに残りのみそを入れるのがおすすめです。

監修

小林弘幸

  • 順天堂大学 医学部教授

プロフィール

自律神経研究の第一人者として、トップアスリート選手などの指導に携わるほか、日本初の便秘外来を開設し、腸のスペシャリストとして診療にあたっている。