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栄養を手軽に!
ヨーグルトで乾物を戻すワザ

ヨーグルトで乾物を戻すだけ!
簡単だけど、おいしく、不足しがちな栄養素もしっかりとれます!!

公開日:2017年11月2日

干ししいたけ、切り干し大根、ドライフルーツなど…
乾燥させることによって栄養が濃縮される『乾物』は、
生で食べる場合よりも一度に多くの栄養分をとることができる優れた食材です。
そんな乾物をあなたは何を使って戻していますか?
水で戻すという人が多いと思いますが、
そうするとせっかくの栄養素の一部が水に溶けだすという難点が…
そこで、栄養を取りこぼすことなく、さらに乾物がおいしくなる驚きのワザを伝授。
ヨーグルトで乾物を戻す利点とヨーグルト戻しの基本のやり方をご紹介します。

乾物とヨーグルトの栄養は?

【乾物】

乾燥により栄養分が濃縮されているため、栄養豊富で、生で食べる場合よりも一度に多くの栄養分をとることができます。乾物を乾燥させる過程において、ビタミンCは酸化してほぼ失われてしまいますが、ミネラルや食物繊維、たんぱく質、糖質、脂質はそのまま残ります。

【ヨーグルト】

ヨーグルトで最も特徴的な成分は、腸内環境の改善に役立つ乳酸菌。100種類、100兆個もの細菌がすみつく腸内細菌の集団、腸内フローラを整えて、お通じを改善し、免疫力をアップさせるのに役立ちます。乳酸菌以外は、牛乳由来の栄養を受け継いでおり、骨粗しょう症の予防に役立つカルシウムが豊富で吸収率も高いことが特長。また、体組織の原料であるたんぱく質が豊富であるばかりでなく、たんぱく質の消化過程で作られるペプチドには他の食品中のミネラルの吸収を促進する作用があります。

ヨーグルトと乾物が出会うとどうなる?

❶「乾物+ヨーグルト」の栄養分をまるごと摂取できます!

ヨーグルトで乾物が戻るのは、ヨーグルトから出る水分「ホエー」のおかげ。ヨーグルトは約85%が水分なので、乾物がホエーを吸収してしっかり戻ります。
水で戻した場合は、カリウムやビタミンB群など水溶性の栄養素や、もともとの乾物の風味やおいしさは溶け出してしまいます。しかし、ヨーグルトで戻した場合は乾物がホエーを吸うため、乾物とヨーグルトに含まれる栄養も、おいしさも、すべて取り入れることができるのです。
また、水で戻した場合と比べて食感もよくなります。干し物独特のひなたっぽいにおいや、魚介のくさみなどがマイルドになり、食べやすくなるのも特長です。

❷足りない栄養分を互いに補い合う関係に。

動物由来であるヨーグルトはたんぱく質や脂質、カルシウムなどを多く含みます。一方で、野菜の乾物に多く含まれる成分は、食物繊維や鉄、β-カロテンなど。野菜の乾物をヨーグルトで戻すことにより、日本人に不足しがちな栄養分であるカルシウム、食物繊維、鉄などの栄養分を補うことができるのです。

❸乳酸菌×食物繊維のダブル効果で、腸内フローラが整います。

腸は体の中で最も大きな免疫器官であり、体内の免疫細胞の約6割がここに集中しています。腸内にはたくさんの細菌の集団があり、これを花畑に例えて「腸内フローラ」と呼びます。腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種があります。ヨーグルトで戻した乾物は、善玉菌を増やす働きをする乳酸菌と食物繊維をともに含むため、ダブルの効果で腸内フローラを美しく整えるのです。



ヨーグルトで戻した乾物を使った料理は、日本人に不足しがちな栄養分を補う役割を期待できます!

カルシウム

カルシウム

カルシウムを多く含む主な乾物は、煮干し、切り干し大根、煎り大豆、高野豆腐などがあります。
またヨーグルト自体にもカルシウムが豊富です、カルシウムは骨をつくり、骨粗しょう症の予防に役立ちます。
食物繊維

食物繊維

食物繊維を多く含む主な乾物は、切り干し大根、干しわかめ、ドライフルーツ、煎り大豆、干ししいたけ、高野豆腐など。
食物繊維は、便秘の予防・改善、免疫力アップ、動脈硬化の予防など、さまざまな健康効果が期待できます。
鉄

鉄を多く含む主な乾物は、切り干し大根、干しわかめ、煮干し、高野豆腐など。鉄には、全身の組織に酸素を運ぶという重要な役割があります。貧血や冷え症、疲労の予防・改善などの効果が期待できます。

ヨーグルト戻しの基本

ポイントは、乾物にヨーグルトをよくからめること。
乾物の形状によって、容器で戻すか袋で戻すかを使い分けましょう。

【容器で戻すとよい乾物】
切り干し大根、干しわかめ、棒寒天、クスクスドライフルーツ、煮干し、煎り大豆

【袋で戻すとよい乾物】
干ししいたけ、高野豆腐

【用意するもの】

乾物

ここでは、切り干し大根を使用。

容器

プラスチック製、ほうろうなどのふた付き容器。 またはジッパー付きの保存袋を使用する。

ヨーグルト

プレーンタイプ(無糖)のもの

メモ

乾物の種類によって、戻すヨーグルトの分量は変わります。

スケール

重さを量る。

【つくり方】

  1. 1容器に入れる
乾物とヨーグルトをふた付きの容器に入れる。

メモ

無糖のプレーンヨーグルトの他にも、無脂肪のヨーグルトや、少々くせはありますが豆乳ヨーグルトも使用できます。

  1. 2よくからめる
箸でよくからめる。ここでまんべんなくからめておかないと戻したときにムラになることがあるので丁寧に。ジッパー付きの保存袋を使用する場合には、中の空気をできるだけ抜き、袋を閉じて手でよくヨーグルトをもみ込む。
  1. 38時間以上おく
容器にふたをして、冷蔵庫に8時間以上おく。保存期間は1週間程度を目安にする。

メモ

朝漬けたら夜、夜漬けたら朝食べられると考えましょう。
煮干しは長く漬けることでよりまろやかに柔らかく、おいしくなるものも。慣れてきたら自分好みの戻し時間を見つけて!

  1. 4でき上がり
ヨーグルトの水分(ホエー)を吸い込んだ状態で完成。切り干し大根の周りには、カッテージチーズのようにモロモロとしたものが残るが、そのまま料理に使用する。

メモ

戻したときに周りについているヨーグルトは、焼いたり炒めたりすると自然に料理になじんで気にならなくなります。

教えてくれた人

サカイ優佳子

プロフィール

一般社団法人DRYandPEACE代表理事。乾物は食品ロス削減や省エネに寄与し、もしもの時の備えにもなる未来食と捉え新しい乾物の知恵を広め続けている。著書に、「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」「乾物EveryDay」ほかがある。

栄養監修

佐藤 秀美

  • 学術博士・栄養士

プロフィール

専門は食物学。企業にて調理機器の研究開発に携わったのち、お茶の水女子大学大学院修士・博士課程修了。現在は、日本獣医生命科学大学客員教授。著書に『栄養「こつ」の科学』ほかがある。