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住まい
ファッション・雑貨

気持ちよく使える
キッチンのつくり方

カフェのように実用的で、センスのよいキッチンにするコツとは。
見せる収納と見せない収納を心がけよう

公開日:2017年10月27日

カフェのキッチンは、カトラリーやカップなど取り出しやすいよう、
見せる収納がほとんど、実用的だけど、なぜかオシャレに見えますよね。
自宅のキッチンもカフェのように使い勝手がよく、
センスのよい空間になったら、料理をするのがさらに楽しくなるのではないでしょうか。
カフェのようにくつろげる空間づくりを自宅で実践している、
インテリアスタイリストの石井佳苗さんのこだわりのキッチンを拝見。
見せる収納と見せない収納のコツを教えていただきました。
毎日料理をするところだから、実用的でありつつ、好きと思える空間にする。
キッチンの心地よさのためにはこの両立が大切です。

その1 キッチンらしくないキッチンを目指す

キッチンという独立した場所ではなく、
リビングダイニングの一部としてとらえる


「いかにもキッチン然とした空間にしたくなくて、リビングダイニングの一部と考えました。火と水さえあれば、キッチンとして成立するので、部屋に家具を置くのと同じ感覚で、ひとつの部屋としてインテリアをしつらえることにしたんです」と石井さん。
柔軟に発想することで、キッチンはありきたりではなくなり、オリジナリティのある心地よい空間になるということが分かります。

石井さんのキッチンには、キッチン用として販売されているものはあまりなく、DIYで作ったものや、ほかの用途のためにつくられたものを転用していることがほとんど。例えば、水切りかごは大きな角型鍋に吸水マットを敷いて代用し、木べらや箸などのツール類を収納している棚は古道具の箱をリメイク。そんな積み重ねで、キッチンらしくない、キッチンが完成しました。
キッチンにDIYのものが多くなっているのは、置きたい場所にサイズ的にきちんと収まり、そのうえデザインも気に入るものを見つけるのは至難の業だから。シンプルな造りにすれば、多少仕上げが雑になったとしても、いかにも手作りという感じにならず、空間にもなじみやすいのだとか。

もうひとつ石井さんのキッチンのおもしろいところは、絵や鏡、ドライフラワーなど、必ずしもキッチンに置く必要のないものが、あちこちに飾られていること。「キッチンはリビングダイニングの一部と考えているので、絵などを飾ることは、私にとっては自然のことでした」と石井さん。 こんな積み重ねのおかげで、キッチンだけが浮いてしまうことがなく、LDK全体がひとつの空間として一体化されました。

石井さんのキッチン

コンロの上にあたる壁にはL字ブラケットで簡単な棚を設置。収納してあるのは、調味料やコーヒーグッズなどですが、絵や鏡などとの相乗効果で、まるでディスプレイコーナーのように見えてきます。

その2 見せる収納、見せない収納を考えて

使いやすさをかなえる“見せる収納”と
統一感を壊さない“見せない収納”を使い分け

カフェの収納は、ものを扉の中にしまい込むより、フライパンやキッチンツールがサッと手に取れるよう、壁を活用した見せる収納であることが多くなっています。そんなふうに実用の道具が並んでいる様子は、カフェらしさをつくる一要素です。
石井さんも基本的に見せる収納派。「扉や引き出しの中にしまい込むと、持っていることを忘れてしまうから」と可能な限り、見せる収納にしています。
見せる収納のよさは、使いやすい場所にものを置いておけること。実用にもかなっている収納法です。見せる収納をセンスよく実現するためには、実用品であっても、見せられるデザインのものを意識して選んでおくことが大切です。そして、自然素材のもの、色のあるモダンなものなど、それぞれテーマを決めて1か所にまとめることも意識するとよいのだそう。

一方、どんなに注意深くセレクトしていても、見せたくないルックスのものが、キッチンには存在します。そういうものは、使いにくくならないように、適度に見せない収納をしているそう。例えば、炊飯器はシンクの下に置いた箱に入れて布をかぶせて隠したり、パッケージが気になる調味料は足元のかごにまとめて入れるなど、ラベルが見えないようしています。そんな見せない収納と見せる収納を上手に併用することで、LDK全体の統一感を壊さないように心がけているのです。

見せない収納をするための場所がかなり少ない石井さんのキッチン。調味料や消耗品のストックは、極力、持たないようにしています。これも、キッチン収納を破綻させないコツ。「たとえストックが切れたとしても、なければないで、なんとかなります。下手に見せない収納部分を増やすと、どんどんストックを置けてしまうので、持っていることを忘れて重複買いするなど、無駄にものが増えてしまう気がします」

Kanae’s テクニック①

コンロの上の棚には、ペッパーミルなど、カラフルでモダンなツール類を収納。同タイプのものを1か所にまとめると、すっきり見えます。

Kanae’s テクニック②

椅子は収納場所としても、活躍。座面に陶製の大皿を置き、よく使う湯のみ類をまとめました。取り出しやすく、見栄えのする収納法。

Kanae’s テクニック③

シンクの下に置いた市場かごには、ラベルデザインが部屋に合わないものを収めました。取り出しやすさは損なわず、インテリアの邪魔をしません。

Kanae’s テクニック④

隙間に合うように自作した引き出し。見せるとごちゃごちゃしてしまう、食材ストックや保存容器、ラップ類、クロスなどを収納しています。

教えてくれた人

石井 佳苗

  • インテリアスタイリスト

プロフィール

イタリアの大手家具メーカーに勤務後独立。現在はインテリアや暮らしまわりのスタイリストとして、さまざまなメディアで活躍中。リノベーションした1LDKのマンションに3匹の猫と暮らす。「Love Customizer No.2 DIY×セルフリノベーションでつくる家」など著書多数。