美容・ケア

<柔軟講座>
前屈ここまでできればOK!

前屈ができないのは、腰の硬さのせいだけじゃなかった。
腰痛予防にもなるストレッチを紹介します。

公開日:2017年11月17日

前屈ができないのは腰の硬さだけでなく、
実はお尻や太もも裏側の柔軟性がネックになっているケースがほとんど。
この筋肉にターゲットを絞ったストレッチを続ければ、
スムーズに前屈ができるようになるはず。
立って前屈する場合は、指先が床に軽くつけばOK。
座って前屈する場合は、
手の指先が足のつま先より少し出るくらいまで上体を倒すことができれば問題ありません。

前屈するために知っておきたいこと

立って前屈する場合は、指先が床に軽くつくくらい、座って前屈する場合は、手の指先が足のつま先より少し出るくらいまで上体を倒すことができれば問題ありません。
前屈しづらいという人はお尻の大部分を占めている「大臀筋(だいでんきん)」と、太もも裏側にある「ハムストリングス」が硬くなり、上体を前に倒す動きを邪魔している可能性があります。
前屈しづらい人は腰痛になりやすいので注意が必要です。「大臀筋」「ハムストリングス」だけでなく、股関節を曲げるときに働く「腸腰筋(ちょうようきん)」や、股関節から脚を外側にひねるときに働く「股関節外旋筋群(こかんせつがいせんきんぐん)」が硬くなっていると、骨盤の動きが悪くなるなどの原因によって、腰痛を引き起こしてしまいます。予防したい人は、これらの筋肉も一緒にストレッチしましょう。

トレーニングの進め方

3つのステップで前屈を目指しましょう。

STEP1 柔軟性をチェック!

前屈するために必要な筋肉の硬さを確認します。
大臀筋の柔軟性チェック
ハムストリングスの柔軟性チェック

腰痛を予防したい人は腰痛予防に必要な筋肉の硬さも確認します。
腸腰筋の柔軟性チェック
股関節外旋筋群の柔軟性チェック

STEP2 自分に最適なメニューを選ぶ

紹介するストレッチを一通り試してみましょう。その中で最も「伸び感」のあるものを「大臀筋のストレッチ」「ハムストリングスのストレッチ」からそれぞれ1つ見つけましょう。

腰痛を予防したい人は、上記に加えて「腸腰筋のストレッチ」「股関節外旋筋群のストレッチ」の中からもそれぞれ1つ、最も伸び感のあるものを見つけます。

メモ

柔軟性チェックで「適度」な筋肉のストレッチは、現状維持できる程度に続け、「過度」な筋肉のストレッチはすでに柔軟性があるのでメニューから除きます。

大臀筋のストレッチ

1:あぐら上体倒しストレッチ ~体を前に倒して伸びを感じよう~

  1. 1あぐらをかくようにして床に座り、2コ重ねたクッションに前のふくらはぎをのせる。
  2. 2両手を広げて体の前に置き、上体をまっすぐ前に倒す。伸びを感じたら意気を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

横から見ると背中がまっすぐになるように。丸まっているのはNG。

2:ふくらはぎ持ち上げストレッチ ~ふくらはぎはできるだけ床と平行にして~

  1. 1あぐらをかくようにして座り、前のふくらはぎを両手で下から持つ。
  2. 2ふくらはぎを持ち上げ、胸に引き寄せる。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

足を高く上げるよりお尻に伸びを感じることが大事。

3:太もも引き寄せストレッチ ~伸び感のあるところまで近づけよう~

  1. 1あおむけになり、片ひざを立てる。立てた太ももに反対側の足首をかけ、ひざを開く。
  2. 2立てているほうの太もも裏側を両手で抱え、胸に引き寄せる。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

4:脚伸ばしストレッチ ~ひざの折り曲げ過ぎに気をつけて~

  1. 1四つんばいになり、片脚を少し前に出してひざを開き、ふくらはぎを横に向けて置く。
  2. 2上体を起こしながら後ろの脚をまっすぐに伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

前のひざを太ももの下に折りたたむように曲げるのはNG。

ハムストリングスのストレッチ

1:いす座りおじぎストレッチ ~ひざを軽く曲げるのがポイント~

  1. 1いすに座り、片足のつま先をあげて少し前に出す。
  2. 2つま先を両手でつかみ、上体を前に倒してハムストリングスの真ん中を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。同様につま先の向きを外側・内側に変えて伸ばす。反対側も同様にする。

メモ

ひざが完全に伸びているとNG。

2:床座りおじぎストレッチ ~背中を丸めないように注意~

  1. 1床に座り、片方のひざを曲げて反対側のひざの下に通す。
  2. 2つま先を両手でつかみ、上体を前に倒してハムストリングスの真ん中を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。同様につま先の向きを外側、内側に変えて伸ばす。反対側も同様にする。

3:かかと上げおじぎストレッチ ~いすが動かないように気をつけて~

  1. 1いすの座面に片足のかかとをのせて立ち、つま先をあげる。ひざは軽く曲げる。
  2. 2両手を太ももに置き、お尻を突き出すように上体を前に倒してハムストリングスの真ん中を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。いすの向きを変え、片手でいすの背もたれをつかみ、つま先の向きを外側、内側に変えて同様に伸ばす。反対側も同様にする。

メモ

足を高く上げるよりお尻に伸びを感じることが大事。

4:かかと床おじぎストレッチ ~最高に伸びる位置を見つけよう~

  1. 1ひざ立ちになり、片脚を前に伸ばしてつま先をあげる。ひざは軽く曲げる。
  2. 2両手を前のかかとの少し後ろにつき、お尻を突き出すように上体を前に倒してハムストリングスの真ん中を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。同様につま先の向きを外側・内側に変えて伸ばす。反対側も同様にする。

メモ

体がぐらつく場合は片手を壁につき、もう片方の手を伸ばしている脚の太ももに置いてバランスをとる。

腸腰筋のストレッチ

1:壁立ちお尻プッシュストレッチ ~壁に手をついてバランスをとって~

  1. 1片手を壁につき、脚を前後に開く。
  2. 2後ろの脚をさらに大きく下げ、後ろの足のお尻に手を当てる。壁側のひざを曲げて体重を前にかけながら、股関節の付け根を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

2:ひざ立てお尻プッシュストレッチ ~お尻をグッと押し出そう~

  1. 1片ひざ立ちになり、曲げた脚の太ももに片手を置く。
  2. 2後ろのお足のお尻に手を当て、前に押し出して体重をかけながら、股関節の付け根を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

ひざを痛める可能性があるので、ひざは前に出し過ぎない。

3:ひねりお尻プッシュストレッチ ~股関節のつけ根を意識してひねろう~

  1. 1床に座り、片脚を前に伸ばし、反対側のひざを後ろに曲げる。
  2. 2後ろの脚のお尻に手を当て、曲げた脚と逆方向にひねりながら股関節のつけ根を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

曲げたひざが内側に入り過ぎないように。

4:腕上げひねりストレッチ ~腕を使うとさらに伸び感がアップ~

  1. 1片ひざ立ちになり、足の甲をクッションにのせる。曲げた脚の太ももに片手を置く。
  2. 2体重を前にかけて片腕を頭の上に伸ばし、上体をひねりながら横に倒して股関節のつけ根を伸ばす。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

ひざが曲がり過ぎないように注意する。

股関節外旋筋群のストレッチ

1:いすで上体ひねりストレッチ ~お尻座面に押し付けて伸びを感じよう~

  1. 1いすに座り、片脚を座面にのせて脚を組む。
  2. 2片方の腕でひざを抱えて胸に引き寄せ、もう片方の手を後ろにつき、上体をひねる。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

お尻が浮かないように座面に押し付ける。

2:床で上体ひねりストレッチ ~ひざと胸を近づけるとよく伸びる~

  1. 1あぐらをかくように座り、片ひざを立てて反対側のひざの外側に置く。
  2. 2両腕でひざを抱え、胸に引き寄せて体をひねる。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

3:タオルで足倒しストレッチ

  1. 1うつぶせになり、片方のひざを曲げてタオルをかけ、片手で持つ。
  2. 2タオルを外側に向かって引き、足を倒す。伸びを感じたら息を吐きながら20~30秒間キープ。反対側も同様にする。

メモ

反対側の骨盤が浮かないように注意する。

STEP3 トレーニングメニュー決定!

やるべきメニューが決まったら、それを毎日続けましょう。どのメニュも20~30秒間、左右各2~3セットが基本です。無理をせず、痛気持ちいと感じるくらいで行いましょう。

教えてくれた人

中野ジェームズ修一

  • フィジカルトレーナー

プロフィール

1971年生まれ。フィジカルトレーナー、米国スポーツ医学会認定運動生理学士。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。トップアスリートから運動初心者まで数多くのクライアントを持つ。大学陸上部のトレーナーも務めつつ、講演会なども全国で精力的に行っている