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これまでの放送 2015年10月17日(土)の放送

クエスチョンスペシャル~楽器編~ 今回は「ららら♪クエスチョン」の拡大版!
皆さんから寄せられた楽器にまつわる質問にどんどんお答えします!
クエスチョンスペシャル~楽器編~
今回は「ららら♪クエスチョン」の拡大版!
皆さんから寄せられた楽器にまつわる質問にどんどんお答えします!

弦楽器奏者の弓の動きが、ぴったりそろっているのはなぜ?

NHK交響楽団第1コンサートマスターの篠崎史紀さんに伺いました。「楽譜にはアップ(上げ弓)とダウン(下げ弓)という記号が書き込まれています。その動きを決めるのは基本的にコンサートマスター。弦楽器の動きを統一する理由は弓の動きで音色に違いが出るからです。例えば、強い音がほしい時はダウンから始めると出やすい。柔らかい音がほしい時はアップの音から始めると出やすいんです。それを皆で一緒にやると、そろって見えるという事です。」

金管楽器の中で最も音域の広い楽器は?

今回はトランペット、トロンボーン、ホルン、チューバの4つの楽器を比較しました。楽器の歴史に詳しい佐伯茂樹さんによると、基本的に金管楽器は、管が長いほど低い音が出しやすく、マウスピースが小さいほど高い音が出しやすいという特徴があります。その両者を兼ね備え、広い音域を持つ楽器が、ホルン。しかし奏者のテクニックによっては、より高い音を出すことも可能なため、一慨には言えないそう。現代音楽にもそうした音域を求める作曲家もいるなど、金管楽器はまだまだ未知なる音を秘めているのかもしれません。

ピアノの鍵盤の両端を使っている曲はある?

一般的なピアノの鍵盤数は88。音楽学者の野本由紀夫さんに伺った所、最低音を使う曲は意外と多く存在するが、最高音の方は少なく、あるとすればピアノ協奏曲にあるとの事。番組ではラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を検証しました。すると、確かにそれぞれの鍵盤を弾いているシーンを発見。最低音、最高音ともに第3楽章に登場していました。そして両端だけでなく、88鍵すべてを使っている曲まで存在したのです。ヤニス・クセナキスの「ヘルマ」という作品では、数学理論に基づき88の音をすべて使っていたのです。時代をさかのぼると鍵盤数の少ない時代もあったが、いつの時代でも、持っていた楽器の最低音から最高音まで全部使い切っています。ピアニストで作曲家だった人たちは、ピアノの表現の豊かさ、響きの豊かさを追求しきったのです。

マネの「笛を吹く少年」の指づかいから、どんな音が聞こえる?

パリで活躍したマネの作品「笛を吹く少年」は、その衣服から当時のフランス帝国近衛軍の鼓笛隊員だと考えられています。絵に描かれている横笛は「ファイフ」という木製の楽器。そのレプリカを持っているフルート奏者の神田勇哉さんに、絵の指づかいを真似て吹いてもらいました。そこから出てきた音は「ソ」の音。ファイフを持った隊員は戦地で太鼓とともに突撃、退却、警告など合図を送る役割を担っていました。とてもシンプルな作りで、水や衝撃にも強い楽器だったため、戦地という危険な場所に適した楽器だったんですね。

オーケストラの中で、第2バイオリンはどんな役割をしている?

第2バイオリンの役割を紐とくために、第1バイオリン、第2バイオリン、チェロ、ビオラ 4人の奏者に協力してもらいました。第2バイオリンは、音を細かく刻み、和音で主旋律を支える。時にはメロディーを奏でたり、効果音のような音を出すこともあるマルチプレーヤーです。そして最も求められるのが、周りの音とのバランスを意識すること。スタジオでは第2バイオリンに2つの演奏実験をしてもらいました。①もしも、第2バイオリンがアグレッシブな演奏をしたら・・・。②もしも、気弱で控えめすぎる演奏をしたら・・・。絶妙なバランスをとっている第2バイオリンの魅力、気づいてもえらましたか?

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