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これまでの放送 2014年8月2日(土)の放送

ららら♪クエスチョン スペシャル 夏の特別企画 第2弾は「ららら♪クエスチョン」の拡大版!
クラシック音楽にまつわる素朴な疑問から深い謎まで
皆さんの質問にどんどん答えます!
ららら♪クエスチョン スペシャル
夏の特別企画 第2弾は「ららら♪クエスチョン」の拡大版!
クラシック音楽にまつわる素朴な疑問から深い謎まで皆さんの質問にどんどん答えます!

指揮者はどの楽器でも演奏できる?

タクト一本で何十人ものオーケストラ団員の心を一つにし、音楽を作り上げる指揮者。いったいどんな楽器が演奏できるのでしょうか。指揮者の広上淳一さんに尋ねたところ、広上さんの演奏できる楽器は「ピアノ・鍵盤楽器」「打楽器」「ビオラ」でした。じつは、指揮者といえどもすべての楽器が演奏できるわけではありません。広上さんによると、指揮者にとって大事なのは、すべての演奏家の気持ちを理解することだそうです。ちなみに広上さんが今もっとも熱心に取り組んでいる楽器は「鍵盤ハーモニカ」。管楽器奏者の気持ちになるために愛用されているそうです。

日本では音符を「おたまじゃくし」といいますが外国ではどうなんでしょうか?

日本で音符の愛称と言えば「おたまじゃくし」。国語事典にも「楽譜の音符記号の俗称」と載っています。外国ではどうなのかと思い、さまざまな国籍の人たちにインタビューしてみましたが、回答は「音符」のみ。どうやら外国では音符に愛称を付けず、「音符」とだけ呼んでいるようでした(「ららら♪クラシック」調べ)。ちなみに日本ではほかに、ホルンを「カタツムリ」、管楽器のベルの部分を「アサガオ」なんて呼んだりします。日本人は何かに見立てるが好きなのかもしれませんね。

作曲家はどうやって調性を決めている?

作曲家にとって「調性」は、曲の雰囲気やキャラクターを決定づける大事なもの。その曲を何調で書くか、決める方法はいくつかありますが、今回MCの美濃さんがご紹介したのは以下の3つ。
①「楽器の性質」
楽器の特徴によって、演奏しやすい調や音がよく響く調があり、作曲家はそういうことも意識して調性を決めている。
②「昔からのイメージ」
「ヘ長調」=かつて牧童が持っていた角笛の調。→牧歌的な音楽の時に用いる。「ニ短調」=調性ができる前の時代から、厳かなイメージを持っていた音階がある。「ニ短調」はそれによく似ているのでおごそかなイメージを思わせる。…など歴史的に定着してきたイメージから考える。
③「作曲家自身のイメージ」
たとえば色に例えるなど、各作曲家がそれぞれにその調性に抱くイメージから決めていく場合もある。

ピアニストにだけ譜めくりの人がつくのはなぜ?

室内楽のコンサートなどでも、ピアノ以外の楽器の人は自分で楽譜を捲っていますが、ピアニストにだけ譜めくりの人がいます。その理由は、演奏者が使っている楽譜を見ると一目瞭然。たとえばバイオリンやフルートなど、ピアノ以外の楽器の人が見る楽譜は、自分のパートだけが書かれた「パート譜」ですが、ピアニストだけは全てのパートがびっしり書かれた「総譜」という楽譜を見ています。「総譜」はページ数が多く、たくさんめくらないといけないので誰かにめくってもらう必要があるのです。譜めくりの人は、総譜を使うピアニストに欠かせない存在なのです。

クラシック音楽とは いつからいつの時代の音楽

CDショップには「グレゴリオ聖歌」から現代の作品のCDまでが並ぶ一方、町で聞いた答えはさまざま。この回答は一つに絞れるものではありません。「ららら♪クラシック」では立場の異なる3人の専門家にお話を聞きました。
作曲家の吉松隆さんは「クラシック音楽のデビューはベートーベン、引退はシェーンベルク」というご回答。なぜなら、ベートーベンは作曲家の書いた音楽がほぼ完全な姿で後世まで伝わるよう「楽譜」を高度化させたからだそうです。一方、調性音楽ではない新たな響きを作り上げたシェーンベルクを“引退"と位置づけました。
指揮者の外山雄三さんは「範囲を定めるのはとても難しい」と悩んだ末、「バッハ以前から現在」までと回答いただきました。オーケストラを指揮する指揮者にとっては、管弦楽作品が多く書かれるようになった16世紀ごろから現在までという考え方にも納得です。
音楽学者の野本由紀夫さんは「始まりはグレゴリオ聖歌から、そして終わりはない」とご回答。グレゴリオ聖歌で使っている「音階」が今日のクラシック音楽の元になっていることからこれがクラシック音楽のルーツに。一方、クラシック音楽がいつ終わったのかというと「まだ終わっていない」とのこと。今の音楽もやがてクラシック音楽としてずっと続いていくと答えて頂きました。

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