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これまでの放送 2013年12月9日(月)の放送

ギターを愛した男のつぶやき ギターの名曲「アランブラ宮殿の思い出」は
ギターを愛した男の独り言だった?
※8月17日に放送した番組のアンコール放送です。
ギターを愛した男のつぶやき
ギターの名曲「アランブラ宮殿の思い出」はギターを愛した男の独り言だった?
※8月17日に放送した番組のアンコール放送です。

アランブラ宮殿の思い出
アランブラ宮殿の思い出

光と影の王宮

「アランブラ宮殿の思い出」は、作曲者のタレガがアランブラ宮殿を訪れた時の印象をもとに作曲しました。スペイン南部アンダルシア地方、グラナダの町を見下ろす丘に建つ“世界遺産・アランブラ宮殿"は、イスラムの王が、およそ170年を費して作り上げました。キリスト教勢力とイスラム勢力が争いを繰り返したスペインで、イスラム勢力の最後のとりでとなったグラナダ王国は250年にわたって繁栄。歴代の王はアランブラ宮殿に暮らし、競うようにイスラムの美を追究し増改築を繰り返しました。その結果、アランブラ宮殿は、イスラムの名建築となったのです。1896年にアランブラ宮殿を訪れたタレガは、そのイメージを曲にしました。

独り言は美しき調べ

スペインのバレンシア地方に生まれたタレガは、家の中にあったギターに 自然に接し、この楽器のとりこになりました。その後音楽家を志しマドリード音楽院へ入学。ピアノと作曲を学びます。しかしタレガが一番愛したのはギターでした。ピアノやオーケストラの曲をギター1本で見事に演奏し、ギターがすばらしい楽器であることを多くの人々に示したのです。やがて、スペインの最も優れたギタリストとして国際的に活躍するようになったタレガですが、彼が望んだのは、一人で気分のままに演奏する事、つぶやくようにギターをつま弾く事でした。ギターを愛した男、タレガがつぶやいた優しい独り言、それが「アランブラ宮殿の思い出」なのです。

こぶしとトレモロ

「アランブラ宮殿の思い出」の聴きどころのポイントは2つ。
ポイント①は「こぶし(装飾音)」
「アランブラ宮殿の思い出」のスペインらしい香りを醸し出しています。
ポイント②は、「トレモロ」
ギターの奏法のひとつ「トレモロ」。「アランブラ宮殿の思い出」は、全編にわたって、この奏法が使われています。1本の弦を細かく連続的に演奏するこの奏法は、キラキラしたとてもロマンチックな音を生み出します。今回スタジオで演奏して下さったギター奏者のミロシュさんはこの奏法によって、演奏するたびに、その時の気持ちが鏡のように映し出されると言います。

ゲスト

春香クリスティーン
(タレント)

春香クリスティーン(タレント) 春香クリスティーン(タレント)

楽曲情報

アランブラ宮殿の思い出
タレガ
ミロシュ(ギター)
バイオリン 弓

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