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これまでの放送 2013年8月24日(土)の放送

ららら♪クラシック おさらい編 ~ミューズに愛された名曲たち~ これまでにご紹介した名曲の中から、とっておきの3曲をピックアップ
これらの曲が生まれた背景には、作曲家にとって大切な女性たちの存在があった
「ミューズ」をキーワードに、作曲家たちの創作の秘密に迫る!
ららら♪クラシック おさらい編
~ミューズに愛された名曲たち~
これまでにご紹介した名曲の中から、とっておきの3曲をピックアップ。これらの曲が生まれた背景には、作曲家にとって大切な女性たちの存在があった。「ミューズ」をキーワードに、作曲家たちの創作の秘密に迫る!

ミューズに愛された名曲たち
ららら♪クラシック おさらい編 ~ミューズに愛された名曲たち~

ミューズを呼ぶ恋の力

「楽聖」としてたたえられるベートーベン。実は、彼は恋多き男でした。数多くの女性に思いを寄せ、実際に恋愛関係になった相手もいました。そしていくつもの名曲を大切な女性たちにささげています。例えばピアノ・ソナタ第14番「月光」は、伯爵令嬢のジュリエッタ・グイッチャルディに。ピアノ・ソナタ第24番は、伯爵令嬢のテレーゼ・ブルンスヴィックに。そして、ベートーベンの恋の謎をはらんだ名曲が「エリーゼのために」です。この「エリーゼ」とは誰なのか? その答えを求めて、エリーゼ探しが続けられてきました。一番の有力候補は、イタリア出身の裕福な家の娘、テレーゼ・マルファッティ。その根拠は、彼女がこの曲の自筆譜を持っていたこと、悪筆だったベートーベンが「テレーゼのために」と書いたのを後の人が「エリーゼ」と読み間違えたのではないかという研究もあります。一方、最近になって出てきたのが、歌手のエリーザベト・レッケル説です。このエリーザベトが、かつて「エリーゼ」という愛称で呼ばれていたことが分かったのです。この名曲が誕生するきっかけとなりベートーベンのミューズとなったのは、テレーゼとエリーザベト、どちらだったのでしょうか!?

自ら育てたミューズたち

イタリア、ベネチア生まれの作曲家ヴィヴァルディ。彼は、身寄りのない子どもたちを預かる教会の施設、ピエタ慈善院で、少女たちに音楽を教える先生となります。バイオリンの名手だったヴィヴァルディは生徒たちを巧みに指導し、イタリアでもトップクラスの実力を誇る楽団へと仕立て上げました。彼女たちの演奏はヨーロッパ中から聴衆が集まるほどの評判をとります。創作の面でも、ヴィヴァルディは少女たちの技量や才能に合わせた曲を次々に生み出しました。高い演奏能力を持つ彼女たちの存在から、ヴィヴァルディはインスピレーションを得ていたのです。そして、少女たちの演奏を通して、作曲家ヴィヴァルディは名声を獲得します。名曲「春」を含む「四季」は、そんなピエタの少女楽団によって初演されたのではないかと考えられています。

愛の絆が生んだ曲

19世紀のドイツで活躍した作曲家シューマン。小さい頃から内向的な性格で、ファンタジーの世界に遊ぶ少年でしたが、大人になってもそうした気質を保っていました。そんなシューマンを受け止めてくれたのが、クララ・ヴィーク。少女の時から天才ピアニストとして注目を集めていたクララは、父の弟子であったシューマンとの絆を深め、やがて結婚を誓いあいます。しかし父は結婚を許してくれません。会うことを禁じられた二人は手紙のやり取りを重ね、愛を育んでいきました。「あなたって時々子どもみたいね。」手紙の中でクララが記したこの言葉からインスピレーションを得たシューマンは、「子どもの情景」というピアノ作品集を書きあげます。その中の一曲が「トロイメライ」です。「夢のような」「夢見心地」を意味するトロイメライ。夢見がちな少年だったころの自分を振り返る曲でしょうか。その後、ついに結婚した二人。クララの存在は、シューマンの創作活動にとって大きな支えとなりました。そしてシューマンが亡くなったあとも、クララは子どもたちを育てながら、夫が残した曲を演奏することを使命として奮闘します。シューマンにとって、クララはまさにミューズそのものだったのです。

ゲスト

8月24日放送のゲスト出演はありません。

ゲスト

8月24日放送のゲスト出演は
ありません。

楽曲情報

エリーゼのために
トロイメライ
①ベートーベン
②ヴィヴァルディ
③シューマン
①若林顕(ピアノ)
②ラ・ストラヴァガンツァ東京(弦楽合奏)
③牛田智大(ピアノ)
バイオリン 弓

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