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これまでの放送 2013年5月18日(土)の放送

まるっきり新しい朝 さわやかな曲があらわしていたのは実はまったく意外な情景でした!
メロディー制作の秘話も明らかに!
まるっきり新しい朝
さわやかな曲があらわしていたのは
実はまったく意外な情景でした!
メロディー制作の秘話も明らかに!

「こどもの情景」から「トロイメライ」
「こどもの情景」から「トロイメライ」

「森の妖精」の音楽

今日の一曲「朝」の作曲者エドヴァルト・グリーグは神秘的な北欧の自然に息づく不思議な生き物トロルをこよなく愛しました。 グリーグが住んでいた家は、その名も「トロルハウゲン」。トロルの丘、という意味です。
グリーグが作曲に必要としていたものは、大自然の中にぽつんとたたずむ小屋でした。中はシンプルにピアノと机、ベッドだけ。 たった一つの窓から見えるのは、今にもトロルが忍び寄りそうなノルウェーの大自然。グリーグはトロルの力をかりて、美しい曲を生み出していたのかもしれません。

朝の意外な現場

さわやかな「朝」の舞台は、なんとアフリカの砂漠でした!「朝」は劇「ペール・ギュント」のために書かれた音楽。 「ペール・ギュント」は夢見がちで自由奔放な男、ペールが、一攫千金を夢見て世界へ旅立つ冒険物語です。「朝」が登場するのは第四幕。長い旅を経て、大金持ちになったペールが、朝起きるてみると宝はすべて奪われ砂漠にひとり残されていた、そんな最低な朝だったのです。
グリーグ研究者のアーリング・ダール氏は語ります。「グリーグはこの曲で、主人公の心の風景を描いているのです。 彼の心の奥に眠っていたのは、ふるさとで彼を待っている恋人の純粋な姿でした。」 どん底で迎える朝、新しい一日に立ち向かうための希望を、グリーグは「朝」という曲に込めていたんですね。

「二日酔い」から「しゃっきりお目覚め!」

グリーグにインスピレーションを与えたのは、ノルウェーの伝統楽器ハーディングフェーレ。この楽器の特徴は、共鳴弦があること。共鳴弦を順番に鳴らすと、「朝」冒頭のメロディーが奏でられるのです! グリーグは夏になるとハルダンゲルに奏者を連れていって、朝まで一緒に飲みました。ハーディングフェーレの奏者は繰り返してチューニングするので、明け方、夢うつつに聞いたその音がグリーグにとっての朝の音になったと言われています。
さらにグリーグはオーケストラを絶妙に使うことでで朝っぽさを演出しています。冒頭はフルートとオーボエのソロで夢見がちに。同じメロディーを繰り返しながら盛り上がって、弦楽器が一斉に奏でる部分では「ここで雲間から太陽が顔を出すように」演奏せよ、と指示を出しています。まさに目覚めの生理を再現したような「朝っぽい」曲なんですね。

「森の妖精」の音楽

今日の一曲「朝」の作曲者エドヴァルト・グリーグは神秘的な北欧の自然に息づく不思議な生き物トロルをこよなく愛しました。 グリーグが住んでいた家は、その名も「トロルハウゲン」。トロルの丘、という意味です。グリーグが作曲に必要としていたものは、大自然の中にぽつんとたたずむ小屋でした。中はシンプルにピアノと机、ベッドだけ。 たった一つの窓から見えるのは、今にもトロルが忍び寄りそうなノルウェーの大自然。グリーグはトロルの力をかりて、美しい曲を生み出していたのかもしれません。

朝の意外な現場

さわやかな「朝」の舞台は、なんとアフリカの砂漠でした!「朝」は劇「ペール・ギュント」のために書かれた音楽。 「ペール・ギュント」は夢見がちで自由奔放な男、ペールが、一攫千金を夢見て世界へ旅立つ冒険物語です。「朝」が登場するのは第四幕。長い旅を経て、大金持ちになったペールが、朝起きるてみると宝はすべて奪われ砂漠にひとり残されていた、そんな最低な朝だったのです。
グリーグ研究者のアーリング・ダール氏は語ります。「グリーグはこの曲で、主人公の心の風景を描いているのです。 彼の心の奥に眠っていたのは、ふるさとで彼を待っている恋人の純粋な姿でした。」 どん底で迎える朝、新しい一日に立ち向かうための希望を、グリーグは「朝」という曲に込めていたんですね。

「二日酔い」から「しゃっきりお目覚め!」

グリーグにインスピレーションを与えたのは、ノルウェーの伝統楽器ハーディングフェーレ。この楽器の特徴は、共鳴弦があること。共鳴弦を順番に鳴らすと、「朝」冒頭のメロディーが奏でられるのです! グリーグは夏になるとハルダンゲルに奏者を連れていって、朝まで一緒に飲みました。ハーディングフェーレの奏者は繰り返してチューニングするので、明け方、夢うつつに聞いたその音がグリーグにとっての朝の音になったと言われています。
さらにグリーグはオーケストラを絶妙に使うことでで朝っぽさを演出しています。冒頭はフルートとオーボエのソロで夢見がちに。同じメロディーを繰り返しながら盛り上がって、弦楽器が一斉に奏でる部分では「ここで雲間から太陽が顔を出すように」演奏せよ、と指示を出しています。まさに目覚めの生理を再現したような「朝っぽい」曲なんですね。

ゲスト

つるの剛士
(タレント)

つるの剛士(タレント) つるの剛士(タレント)

楽曲情報

「ペール・ギュント」から「朝」
グリーグ
川瀬賢太郎(指揮)
東京フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)
バイオリン 弓

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