2019年01月24日 (木)

防災一口メモ 「京都市市民防災センター」

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京都市南区の「京都市市民防災センター」では、

被災したとき慌てず落ち着いて行動するために災害を疑似体験して

対応を学ぶプログラムを用意しています。

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風速32メートルと身動きが取りづらくなるほどの猛烈な風にあおられたり、

ホテルの火災を再現して煙の中を避難したりするなど、

災害の怖さを身をもって体験できます。

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また、実際に京都市消防局で使われていたヘリコプターで

操縦体験ができるコーナーや、

子どもたちが、家の中に潜む石油ストーブの放置や寝たばこといった

火事の予兆を見つけ出すコーナーなど子ども向けのプログラムも充実していて、

隠れた観光スポットとして親しまれています。

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利用は無料で、月曜日と第2火曜日の休館日を除いて

午前9時から午後5時まで開いています。


2019年01月24日 (木)

京の防災 第9回「ポケベルの電波で防災無線を」

数字や文字などのメッセージを受信する「ポケベル」。

懐かしい思い出がよみがえってくる人もいるのではないでしょうか。

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かつてはコミュニケーションツールとして一世を風靡しましたが、

いまは利用者も激減。

日本で唯一の事業者もことし9月末にサービスを終了するため、

ついに姿を消すことになりました。

一方で、利用されなくなったポケベルの電波を防災に生かそうという動きがあります。

防災無線としてポケベルの電波を導入する、京都市の取り組みを取材しました。

 

ポケベルの電波が防災無線に?

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「福井県にある大飯発電所から放射性物質が放出されたことにともない、

一時移転の指示がありました。避難してください」

去年11月、京都市北部の山あいの地域で行われた防災訓練。

放送で避難を呼びかけた一見何の変哲もない屋外拡声器に、

実はポケベルの電波が使われています。

 

秘密は「音声合成技術」

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防災に使われるようになったきっかけは、音声合成技術の進化でした。

ポケベルが受け取る文字の情報を、音声に変換できるようになったのです。

そして誕生したのが、ポケベルの電波を受信できるように開発された屋外拡声器や、

住宅にも置けるラジオ型の無線機。

文字の防災情報を読みあげることで、防災無線として活用しようというのです。

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こちら、ふだんはラジオとして利用できますが、

防災情報を受信すると、自動的に放送が始まるという仕組みです。

 

ポケベルの電波は回り込みやすい!

なぜポケベルの電波が使われるのでしょうか。

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実は従来の防災行政無線は、

電波が回り込みにくく、山間部では受信が難しいという弱点がありました。

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一方、ポケベルで使われている電波は障害物があっても回り込みやすく、

出力も高いため、広範囲に届きやすいという特長があります。

 

大飯原発事故対策に京都市が導入

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この強みに目を付けたのが、京都市です。

福島の原発事故を受けて、京都市は、福井県の大飯原発に近い

北部のおよそ150世帯に防災行政無線を設置することを検討していました。

しかし、この地域は山に囲まれているため電波が届きにくく、

新たな基地局建設などにかかるコストが課題となっていました。

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一方、ポケベルの電波を使えば、必要な基地局は2か所だけ。

当初想定していた予算の半額近くで導入できることになったのです。

 

市民からは安心という声も

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新年度から運用が始まるのを前に、

避難訓練に参加して防災無線機の説明を受けた住民からは、

「なかなか情報が来ないという不安があったが、取りあえずは安心」とか、

「屋外拡声機では家を閉めきったり天気が悪かったりすると

 ほとんど何を言っているかわからないので、各戸に無線機があると安心」

などという声が聞かれました。

 

防災情報を「早く」「確実に」届けたい

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京都市は防災情報を直接市民に届ける手段として、

登録制の防災メールを運用しています。

しかし、携帯電話やスマートフォンを持っていない高齢者、

または夜間に電源を切ってしまっている人に対して、

緊急時に情報を伝える手段がないことが課題だったと言います。

特に原発事故では、一刻も早く情報を手に入れて避難することが何よりも大切です。

京都市の石山哲原子力災害対策課長は

「ポケベルの電波を使った屋外のスピーカーと屋内のラジオで、

確実に防災情報を届けていきたい」と話していました。

 

災害時は停電してテレビが見られなかったり、

電話やインターネットの回線が混み合ったりして、

すぐに必要な情報が手に入らない場合もあります。

近年相次ぐ災害に備えて、

防災情報を手に入れる多様な手段を確保することが大切だと感じました。

 

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加川 直央

平成27年入局

 

 

 

 


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