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【京のええとこ】北区 上賀茂 伝統のすぐき漬

京のええとこ連れてって

執筆者のアイコン画像大森華子(リポーター)
2022年12月23日 (金)

2022年12月23日(金)放送
※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信)

放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください!

221223eetoko_01.jpg今回訪ねたのは、京都市北区上賀茂地区。

221223eetoko_02.jpg221223eetoko_03.jpg221223eetoko_04.jpg11月初旬から12月末は特産のすぐき漬作りの最盛期。
地区のあちこちですぐき漬の直売が行われています。

221223eetoko_05.jpg江戸時代から続くすぐき農家、八隅真人さんの作業場を訪ねました。

221223eetoko_06.jpg毎日休みなく、500から700本のすぐき漬を漬けています。

221223eetoko_07.jpg材料は、すぐき菜と塩だけ。
しかし、様々な工夫があります。

221223eetoko_08.jpg221223eetoko_09.jpg丸く厚みのあるすぐき菜は強い力をかけないと水分が抜けず、塩分が浸透しません。
そこでプレス機を使い、300キロもの圧力をかけて1週間から10日、じっくりと漬け込みます。

221223eetoko_10.jpg漬け込みが終わったら、さらにひと手間。
室(むろ)と呼ばれる部屋へ移します。
室の中は40℃に保たれていて、乳酸菌が爆発的に増えます。
ここで独特の風味と酸味が生まれるのです。

221223eetoko_11.jpg221223eetoko_12.jpgできあがったばかりのすぐき漬をいただきました。
程よい酸味があって、かめばかむほどすぐきの甘みとコクが広がります。

221223eetoko_13.jpg221223eetoko_14.jpg八隅さんによると、すぐき漬は作る家ごとで味が違うのだとか。
八隅さんの幼なじみ、玉田芳弘さんの作業場を訪ねました。

221223eetoko_15.jpg221223eetoko_16.jpg左が玉田さん、右が八隅さんの作ったすぐき漬。見た目に変わりはありません。
しかし食べ比べると違いがはっきりわかります。
玉田さんのすぐき漬はすっきりさわやか、八隅さんのすぐき漬は、ほのかな甘みを感じる味わいです。

221223eetoko_17.jpgすぐき漬の味は種の違いで決まるのだとか。
上賀茂の農家は300年前から種を自家採種して受け継いできました。
長い年月をかけ、すぐき菜の味に家ごとの違いが生まれたのです。

221223eetoko_18.jpg221223eetoko_19.jpg221223eetoko_20.jpg伝統の味をもっと多くの人に知って欲しいと、玉田さんたちは10年前から「すぐき道中」というイベントを始めました。
その年、最初にできたすぐき漬を上賀茂神社へ奉納し、参拝客へ無料で配っています。

221223eetoko_21.jpg「食べておいしいと言ってもらいたい」
そう語る玉田さんの笑顔が印象的でした。


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