答申第96号

　視聴者から、ＮＨＫふれあいセンターが通話内容を６か月以内に消去していることに関して、「消去とは、どの様にすることか。消去のタイミングは、月毎、日毎等、どの様に決めているか。消去する記録の対象（録音日）は、どう決めているか。実施部署・管理部署は決めているか。消去実施記録の保存期間はどうなっていますか。」を規定した文書について、開示の求めがあった。ＮＨＫは、視聴者が求める「通話内容の６か月以内消去」に関する文書は作成しておらず、文書が存在しないため開示することはできないとした。
　これに対して視聴者から、「実際に廃棄してるんでしょ。基準がなく、気の向いた時に廃棄しているわけではないよね。」などとして再検討の求めがあった。

　ＮＨＫふれあいセンターに電話で寄せられた意見・要望等は、音声データで視聴者対応システムのデータベースに保存している。この保存データは、ＮＨＫのホームページには６か月以内に消去すると掲載しているが、実際の運用では、９０日が経過した時点で自動的にデータベースから消去している。
　音声データの消去に係る業務を所管しているのは視聴者事業局視聴者部であるが、視聴者部では消去に関わる手順を定めた文書や消去の実施記録は作成していない。
　したがって、文書が存在しないため開示することはできない。

　再検討の求めに係る文書は存在しないと認められ、不開示としたＮＨＫの取り扱いは妥当である。