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再検討の求めに至る経緯 |
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「再検討の求め」を行った視聴者からは、「再検討の求め」の対象となった「開示の求め」に先立ち、受信料の取り扱い等について定めたNHKの内規の「開示の求め」が出され(平成16年3月4日及び5月12日受け付け)、これに対してNHKは、「放送受信規約取扱細則」、「放送受信規約および放送受信規約取扱細則に関する料金事務の取り扱い」および「放送受信料免除基準に関する料金事務の取り扱い」を開示した。
その後、この視聴者から以下のような「開示の求め」が出された。 |
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「放送法第32条の解釈について」とする「開示の求め」が出され(平成16年6月16日受け付け)、「下記のものが協会の放送を受信できる受信設備に該当するか否か、該当するのであればその理由を開示願いたい。」として、下記の例が示された。
テレビゲーム専用機(設置世帯にアンテナなし)
テレビゲーム専用機(設置世帯にアンテナとテレビを結ぶ同軸ケーブルなし)
パソコン用ディスプレイ
スカパー専用機(地上波アンテナ、BSデジタルアンテナ不所持)
これに対してNHKは「放送受信規約取扱細則」および「放送受信規約および放送受信規約取扱細則に関する料金事務の取り扱い」の該当条文を改めて開示した上で、4つの例示については、「受信状態が判断できないので答えられない。」と説明した。 |
(2) |
「受信契約について」とする「開示の求め」が出され(平成16年6月16日受け付け)、「受信契約締結時の締結資格者について具体的に開示願いたい。」として、下記の例が示された。
別居中の世帯主の親族
世帯主の友人
世帯主の家族
これに対してNHKは、「放送受信規約取扱細則」の該当条項を改めて開示した上で、3つの例示については、「その内容からは、『締結資格』なるものが判断できないため答えられない。」と説明した。 |
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こうした経緯を経て、「再検討の求め」の対象となった「受信契約の契約条項について」とする「開示の求め」が出され(平成16年9月24日受け付け)、下記3項目の求めが行われた。
1. |
上記(1)で例示したケースについて、NHKの放送が現在受信不能で、未来においても受信する意志のないものについて返答を求める。 |
2. |
上記(2)は、放送法第32条「協会の放送を受信することのできる受信装置を設置した者」等に該当するかどうかの開示を求めたものであり、返答を求める。 |
3. |
「放送受信料免除基準に関する料金事務の取り扱い」第1条(2)「協会の放送の受信用コイルが挿入されていなくても、その受信機の基本構造上それが挿入することができるように製作されている受信機は、他に受信不能の条件がなければ契約の対象となる」とあるが、コイルが挿入されるまでは、協会の放送を受信することのできない受信機であるということなのか、開示を求める。 |
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これに対してNHKは、「文書不存在のため開示できない」とした上で、以下の説明を行った。
1. |
上記(1)の例示では、受信実態が判断できないため、答えられない。 |
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上記(2)の例示では、協会の放送を受信できる受信設備を設置した者かどうか判断できないため、答えられない。 |
3. |
NHKのテレビ放送を受信できる受信設備として取り扱う。 |
これに対して、平成16年11月4日に「文書があろうと無かろうと実際に業務で行われている基本的なことがらであり開示できないということではない。」とした上で、上記1.2.3.の項目について矛盾を説明してほしいと、「再検討の求め」が出された。 |