【9月28日(日)放送】心つなぐ彩り 〜福島県 南相馬市〜

NHKオンデマンド
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福島県南相馬市鹿島地区。
米作りが盛んな農村地帯だったこの街は、農業体験と新鮮な農作物を楽しめる「農家民宿」が人気を集めていました。しかし、3年半前の原発事故で一変、今も街は、荒れ果てたままです。そこに響きはじめた女性たちの笑い声。農家民宿のおかみたちが、かつての田んぼで「藍」を育て、藍染めを始めました。仮設住宅に暮らす人や、移住者、農家。それぞれの思いを胸に、支え合い暮らす女性たちを訪ねます。

地図
アクセス

<電車>
常磐線「鹿島駅」より車で10分。
<車>
東京から:常磐道「常磐富岡IC」で下り、国道6号線を北へおよそ1時間。
仙台方面から:常磐道「山元IC」で下り、国道6号線を南へ30分。

再放送予定

9月29日(月) 午前11:05
10月4日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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南相馬市では新鮮な野菜を味わえる「農家民宿」があります。東日本大震災前は、13軒の農家民宿がありましたが、現在は7軒が営業を続けています。1泊2食付きで一人6,500円。農家民宿はそれぞれ、作っている野菜も違えば、代々受け継ぐ家庭の味も、自家製のみそも違います。自宅でとれた自慢の野菜で作る農家ならではの家庭の味を食べ比べてみるのも、この町の魅力を知る近道かもしれません。

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原発事故後、田畑に出る機会を失った農家の女性たちは、雑草だけが伸び、荒れていく田畑をただ見ることしかできずにいました。去年、1人の農家の女性が藍染めの原料となる藍を自宅の田んぼで栽培を始めると大流行。「藍染めブーム」が始まりました。藍染めに参加する農家の女性たちは、少しずつ再開しだした畑仕事の際に、みずから作った藍染めの作品を身につけ、汗を拭きます。さまざまな模様には、南相馬の景色や思い出など、1人1人の思いが込められています。

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この町のいちばんの魅力はなんと言っても「人」です。農家民宿の女性たちだけでなく、農家の町の人々は、それぞれ震災で失った日常を抱えながらも、支え合いながら暮らしています。「草を刈ることだけでも楽しい」「野菜においしくなれっていつも話している」「藍染めのときはほかのことを何にも考えない」。女性たちが集まる場所には、いつも笑い声が響きます。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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