【6月22日(日)放送】 大地は傷ついても 〜新潟県 長岡市 山古志〜

NHKオンデマンド
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新潟県中越地震から10年を迎える長岡市山古志。牛の角突き、棚田の田植え、山菜取り。故郷の暮らしが戻る中、前を向き歩む人々がいます。越後三山を望む花畑は、震災後、荒れた田畑に80才を越える父とその娘が植えてきました。水路トンネルを管理し、そこから引くわき水でニシキゴイを育てる人。震災で畜産を断念した男性は、仲間の力を借り、アルパカの観光牧場を切り盛りします。春から初夏、復興へ歩む山古志を訪ねます。

地図
アクセス

<電車>
JR上越新幹線長岡駅下車 タクシーで約40分(駅から約18キロ)
JR上越線小千谷駅下車 タクシーで約30分(駅から約11キロ)
※山古志地域内にタクシー会社はありません。長岡市中心部、小千谷市のタクシー会社を調べておくことをおすすめします。

<車>
東京方面から
関越自動車道 小千谷IC→国道291号線

新潟方面から
関越自動車道 長岡南越路IC(ETC装備車のみ下車可)→県道23号線

再放送予定

6月23日(月) 午前11:05
6月28日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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10年前の新潟県中越地震で、山古志では大規模な土砂災害が集落各地で起きました。山古志に生まれ育った酒井省吾さんと娘の礼子さんは、2年間の避難生活のあと、「荒れた大地を花でよみがえらせたい」と、集落を見渡せる丘にある崩れたため池の跡などに花を植え始めました。手入れをする土地は1500坪、植えた花は20種類。中には、自宅の庭から株分けして持って行った花もあります。今では、近所に住む五十嵐順次さんをはじめ、手伝う人も現れ、写真撮影に訪れる人も増えています。

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山古志では「ニシキゴイ」の養殖が盛んです。もともとは棚田に入れる水をためておく池で食用のコイを飼っていたのが始まりで、模様や色つやの美しさから「泳ぐ宝石」とも呼ばれています。5月下旬から6月にかけては「産卵」のシーズン。役場の元職員で熱心な愛好家の小川喜太郎さんは、地震ですべてのコイを失いましたが、ことし初めて、地震後自分で育て上げた親ゴイで産卵を行います。池を囲い、杉の枝を入れ行われる、ふるさとの喜びを見つめます。

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昔から牛やヤギなど家畜の飼育が盛んだった山古志で、今、新たに育てられているのが「アルパカ」。もともとは南米の涼しい高地に育ったラクダ科の動物で、地震後、「町おこしの一助に」と、アメリカの牧場から3頭寄付されたのがきっかけです。以来、住民有志が育て始め、今では62頭に増えました。本物のアルパカの毛をつけたぬいぐるみや、アルパカのふんを田んぼにまいて行う米作り。住民たちは、アルパカをきっかけに、さまざまな取り組みを行っています。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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